横綱不在は直近8場所中4場所 “横綱休場”による世代交代は繰り返されるか
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 今場所は白鵬がケガで二日目から姿を消し、鶴竜も八日目から休場となり、横綱不在となってしまった。両横綱とも34歳と若くはなく慢性的なケガも抱え、ここ最近は休場が目立っている。御嶽海が初優勝した昨年名古屋場所から今場所までの8場所中、皆勤した横綱がいない場所はこれで4場所目。過去3場所はいずれも関脇以下の力士が賜盃を抱いており、今場所も豪栄道栃ノ心の両大関は今のところ優勝争いには絡めそうになく、無敗で勝ち越しを決めた平幕の隠岐の海が単独トップ。これに続くのが平幕で1敗の明生。さらに2敗で御嶽海、貴景勝の両関脇以下、6人が追うという混戦模様だ。

 世代交代が叫ばれて久しく、昨年初場所の栃ノ心以来、御嶽海、貴景勝、玉鷲、朝乃山と初優勝ラッシュとなっているが、いずれもが「鬼の居ぬ間に…」ではないが横綱白鵬が休場した場所であり、時代は動きそうで動かないのが現実だ。

 ただし、過去を振り返ると横綱不在場所が続いたあとは、劇的な時代の変化が必ず訪れている。平成以降でも平成3年(1991年)夏場所で横綱千代の富士が引退すると、大乃国、旭富士、北勝海の横綱も相次いで土俵を去り、ついに平成4年(1992年)名古屋場所には番付上からも横綱の名が消えた。

 しかし、平成5年(1993年)初場所後に曙が横綱に昇進すると貴乃花もこれに続き、角界は人気面でも空前の時代を迎え、さらに若乃花、武蔵丸も綱を張った。やがて若乃花、曙が引退。貴乃花、武蔵丸も晩年は休場がちとなり、この両横綱が休場や引退で不在場所が続いた2場所で連覇を果たした朝青龍が横綱に昇進。のちに白鵬、日馬富士、鶴竜と続く“モンゴル長期政権”の時代が到来したのは記憶に新しい。

 果たして平成末期から令和にかけて断続的ではあるが横綱不在場所が続く中、これは新時代の予兆なのか、それとも今場所も「鬼の居ぬ間に洗濯」で終わるのか。そろそろ山を動かす、時代のニューリーダー出現に期待したい。

(C)AbemaTV

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2019年大相撲九月場所
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