9月22日の修斗・後楽園ホール大会は、チケット完売の大盛況となった。マッチメイクの中で特に話題を集めたのが、高谷裕之の参戦だ。
かつてDREAMでフェザー級タイトルを獲得するなどメジャーの舞台でも活躍した高谷だが、デビューしたのは修斗のリング。今はケージで行われている修斗の試合には久々の出場だ。実に12年ぶりである。
「最後に修斗で暴れたい。若い世代に何かを伝えたい」という42歳の高谷が対戦したのは斎藤裕。31歳の現フェザー級世界王者で、宇野薫戦、リオン武戦に続いての“レジェンド超え”で今の修斗の強さを示したい闘いだった。
試合が始まると、まず先手を取ったのは斎藤だった。ジャブ、ローキックを軽快に放ち距離感を掴もうとする。対する高谷は圧力をかけながらビッグショットを狙う構え。 長い試合になってもおかしくはなかったが、一発のパンチで流れが決まった。
斎藤の右ストレートがヒットし、そこから怒涛のパンチ連打。崩れ落ちていく高谷に、斎藤は追撃の手を緩めず。レフェリーが試合終了を宣告したタイムは、1ラウンドわずか1分17秒だった。
劇的なレジェンド超え、いや“レジェンド喰い”か。このインパクト抜群の勝利で、斎藤の株は急上昇したと言えるだろう。試合後、マイクを持った斎藤は「勝ったぞ!」と絶叫。「まだまだ上を目指してやっていきます」とも語った。
高谷に勝つという勲章を得た斎藤がここからどんなキャリアを重ねていくか。修斗を代表する選手として、さらに大きな期待がかかる。
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