2009年9月30日に埼玉県熊谷市で発生した死亡ひき逃げ事件の時効が、残された母の執念により、罪状変更の末に延長された。
当時10歳の小関孝徳くんは、書道教室から自宅への帰宅途中に熊谷市の路上で車にはねられて死亡した。車は現場から逃走し、事件解決の手がかりも見つからないまま10年の時効が目前に迫った今月18日、県警は適用罪名を自動車運転過失致傷罪から時効が20年の危険運転致死罪に変更。これにより、時効が10年延長されることが決まった。
「10年間の人生は一言で語れない。真実を知りたいその一言で活動してきた」と話した母・代里子さんは、今年1月にブログを解説して情報提供を呼び掛ける傍ら、元宮城県警で交通捜査に携わった日本交通事故調査機構の佐々木尋貴さんに事故の再調査を依頼。新たに分かった事実を埼玉県警に提出したことが、今回の決定に大きな影響を与えた。まさに母の執念で勝ち取った時効延長といえる。
「事故当時の日、近隣で仕事に来なくなった人がいる」など113件を超える新たな情報がブログを通じて寄せられており、事件の解決に向け一歩ずつ近づいている。中には、放置されている車の写メを撮影し、送ってくれる人もいるそうで「10年も前のことなのに、写真まで撮ってくれてありがたいです」と代里子さんは言葉を噛み締めた。
「言葉にすると安っぽくなってしまうが」と前置きをしたスポーツコメンテーターでシドニー五輪競泳の銅メダリスト・田中雅美さんは「被害者に時効はない」とまだ見ぬ犯人に対する憤りを露わにする一方、「可能性のある限りお母さんが活動した結果、この先10年という時間があり、やれるべきことがあるということは、同じような事件にとっての光になる」と話した。この事件に関する情報提供は、埼玉県警熊谷警察署(048-526-0110)、または母・代里子さんのブログ「<未解決>熊谷市小4男児死亡ひき逃げ事故!(https://ameblo.jp/kosekitakanori/)」で受け付けている。(AbemaTV『Abema的ニュースショー』より)
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