すでに全対戦カードが発表されている9月29日のDDT後楽園ホール大会だが、不穏な“予告”がどうにも気にかかる。
この大会、所属選手である赤井沙希の試合はなし。本人もツイッターでそのことを残念がっていた。が、赤井の試合がないと知ってか知らずか、遠縁にあたる「娑婆の鬼と書いてサキ」こと娑鬼が怪文書を送りつけてきた。
9月10日に行なわれたDDTの定例会見。司会進行を務める今林久弥アシスタント・プロデューサーの背中にいつの間にか張り紙が。そこには「DDT…カード…組メ…サモナクバ…我、降臨セリ…娑鬼」という言葉が血文字で書かれていたのだった。同日の東京女子プロレス・タイトルマッチ調印式でも甲田哲也代表の背中に怪文書。さらに大会直前、24日の定例会見でも今林APの背中に血文字の怪文書が発見された。
娑鬼が初登場を果たしたのは、8月25日のDDT後楽園大会だった。蒼白の顔面に色の落ちた髪が不気味な娑鬼は“地獄の花嫁”シュー・ヤンと怪奇派タッグを結成。ゾンビのようにリングサイドを徘徊したかと思えば、対戦相手の朱崇花&真琴だけでなくレフェリー、セコンドの若手にも噛みつき攻撃を連発していく。
(シュー・ヤンとともに真琴の腕を食いちぎろうとする場面も)
毒霧も使った娑鬼とシュー・ヤンに場内は大混乱、収拾がつかず反則負けとなった。しかし両者はバックステージでもレスラーたちを襲撃。まともな闘いが成立しないため、二度と試合が組まれることはないかと思われたが、娑鬼はカードが組まれなければ強硬手段で“降臨”するらしい。
団体としては娑鬼の希望を受け入れてカードを組むつもりはなく、今林APによると当日の警備態勢も強化するという。しかし、誰にも見つかることなく定例会見に怪文書を持ち込んだ娑鬼は神出鬼没としか言いようがない。このままいけば、9.29後楽園大会では何かしらの試合、あるいはイベント全体が娑鬼によって破壊されてしまう可能性もある。
京都の山奥に棲息していたという娑鬼は、8月の後楽園で“人間の味”を覚えてしまったのか。選手、関係者、ファンも含め会場にいる全員が油断せず娑鬼の“降臨”に備えるしかないだろう。
写真/DDTプロレスリング