栄冠に足りなかったのはあと20%の勇気 勝又健志、2年目は「深く踏み込む」/麻雀・Mリーグ
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 「7~8割は思い描いた戦い方はできたと思いますが、逆に言えば2~3割は不満が残る。自分の弱さを痛感した部分です」。プロ麻雀リーグ「Mリーグ」1年目を、EX風林火山・勝又健志(連盟)は、こう振り返った。レギュラーシーズン1位通過で、ファイナルシリーズは2位。もちろん優勝であれば10割、100点だったかもしれないが、あと少し何かが足りなかった。それを勝又自身は「踏み込みが足らなかった」と表現した。

 守備に重きを置きながら、確実に点を稼ぐのが二階堂亜樹(連盟)、滝沢和典(連盟)、そして勝又というチームのプレイスタイル。ファイナル進出となる上位4チームに入るため「安定感のある戦いが非常に大事」で、それは見事に実現できた。「そこはかなり満足いく部分です」と、この点においては納得した表情だ。ただ、ファイナルについては、途端に表情が曇った。「リスクを負ってでも、大きなリターンを得る麻雀をしないといけなかったかなと思います。どこか安定感のある麻雀から抜け出せませんでした」と、レギュラーシーズン同様の戦い方をした結果、ぎりぎりの4位で通過してきた赤坂ドリブンズが見せた怒涛の快進撃に、一気に置き去りにされ、逆転優勝を許した。

 プロ麻雀界の中でも知られた頭脳派である勝又。チーム戦こそ不慣れではあっても、長期リーグ戦の終盤戦で、どんな戦い方をすべきか、しっかり頭には入っていたはず。だが、チャンス手が入ったところでリーチをかけて相手を抑え込まず、ダマテンで様子を見るなど、けがの少ない戦い方を見せたところを、赤坂ドリブンズに突かれた格好となった。時として、安定感ではなく、強さを見せて戦うことの大切さを、“軍師”と呼ばれる男が改めて思い知った期間となった。

 同じ轍を踏まないのが、真の実力者だ。うまくいったレギュラーシーズンの戦い方は基本的に変えないが、相手の出方次第でアレンジは加える。「チームの3人ともが、自分の麻雀を貫くというより、相手の麻雀に応じて自分はこうすべきと選択するので」と、自在派の強みをいかし、今期から導入されたセミファイナル、さらにはファイナルへと駒を進める想定だ。「準優勝という結果で、自分に足りないものが何か、わかったと思います。自分なりに徹底的研究を積み重ねたつもりでもいます。プレッシャーはありますが、自信を持って戦うことはできると思います」と、口を強く結んだ。

 常に的確な言葉を選び、安定感のある話し方をする勝又だが、今期のMリーグにおいては、優勝のために足りなかったあと20%の勇気を求めて、強く前に出る。

◆勝又健志(かつまた・けんじ)1981年3月15日、東京都生まれ。B型。日本プロ麻雀連盟所属。主な獲得タイトルは第2回麻雀グランプリMAX、第32期鳳凰位、第一回麻雀プロ団体日本一決定戦他。著書は「麻雀IQ220の選択」。

◆Mリーグ 2018年に発足。同年10月から7チームによるリーグ戦を行い、初代王者の赤坂ドリブンズが優勝賞金5000万円を獲得した。2019シーズンから新たにKADOKAWAサクラナイツが加入し、全8チームによるリーグ戦に。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合を行う。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。

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