9月27日、新宿FACEで開催されたK-1 KHAOS NIGHTは、前売りチケットが“瞬殺”となる人気興行だった。
注目を集めた理由は、そのマッチメイクだ。“実験と創造のリング”として毎回、企画性のある試合が組まれるKHAOS。今回はK-1選抜と格闘代理戦争の全面対抗戦が組まれた。
青コーナーに並んだのは、格闘リアリティ番組「格闘代理戦争4th SEASON」出場選手たち。団体戦でトーナメントを争ったホープが、今回は同じチームで出陣するという構図だ。すでに番組で名前と実力、個性を知られた選手たちだけに、全員がデビュー戦ながら期待は高かった。
中でも特に注目された一人が、副将の榊原達也。トーナメントで見事なKO勝利を見せたことに加え、ジュニア時代に那須川天心に勝ったことがあるという経歴もクローズアップされている。
とはいえ、これからはプロでの闘い。ジュニア時代の勲章を超えるインパクトを残したい闘いでもあった。榊原は大学生トーナメント「K-1カレッジ」優勝者で、すでにプロデビューしている内田道隆と対戦した。
1ラウンド、榊原は序盤から左右フックを強振。KOを狙う姿勢を見せる。その後も圧力をかけながらのパンチが冴え、優位に試合を進めていった。ウィラサクレック・ムエタイジムの所属だけに、パンチだけでなく的確に蹴りを放っていくのも好印象だ。
サウスポースタイルから蹴りを打ってくる内田に対し、榊原は2ラウンドもパンチで勝負。狙いすぎ、やや手数が減ったものの、時折りビッグパンチがヒット。最終3ラウンド、内田の左ストレートをもらう場面もあった榊原だったが、その直後にバックブロー。ボディから顔面へのコンビネーションも効果的だ。榊原は最後までうまく距離を取りながら攻撃をヒットさせ、終了間際にはボディへのパンチ、さらに前蹴りでダウンを奪ってみせた。
判定は3-0で榊原。KOではなかったもののプロデビュー戦を勝利で飾った。そしてこの勝利によって、対抗戦の戦績が4勝2敗に。格闘代理戦争チームが大将戦を待たずに対抗戦勝利を決めた。
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