今月25日、中国・北京の南に開業した「北京大興国際空港」。イラク出身の著名な建築家、故ザハ・ハディド氏が設計したものだ。ヒトデの形をしたターミナルは、中心から搭乗口までの移動距離を短くしたほか、ひとつのターミナルにより多くの飛行機がとめられるようになる。
空港に入ってみると、そこは巨大な空間だ。カウンターにはすべて顔認証システムが導入されており、自分の顔を認証させることで搭乗できるようになっている。将来的には滑走路を7本まで増やし、年間利用者も世界最多の1億人を見込んでいるという。
空港内部も華々しいムードかと思いきや、どうもそうではないようだ。50社ほど入れるとみられるチェックインカウンターに入っているのは、開業翌日の時点で6社ほど。国際線を運行する会社については2社のみだ。
さらに中を探索すると、電気が消えオープンしていない飲食店やシャッターが閉まり棚に商品すら並んでいない店舗も。店の関係者からは「オープンの指示があったのは開業日の3日前」「来月から始まる国慶節が明けてからオープンする」との声が聞かれた。
10月1日の“建国70年”に合わせ、習近平政権の成果として華々しくアピールしたかった北京大興国際空港。しかし、“見切り発車”だったと言わざるを得ないようだ。
(AbemaTV/『AbemaMorning』より)