9日、Amazonが偽造品対策のための取り組み「ProjectZero」の日本での提供を開始した。
「ProjectZero」は以下の3つの機能で構成されている。1つ目はAmazonの機械学習の技術を活用した機能で、商品情報を自動でスキャンして偽造品を検知し、排除していく。2つ目の機能として、企業がサイト上から偽造品を直接削除することが可能になる機能も提供される。3つ目は、商品1点ごとにシリアルコードを発行して偽造品の販売を未然に防ぐ機能で、こちらは2020年前半に日本での提供を開始する予定だ。
日本ではパナソニックや任天堂などの25社が参加し、参加企業間では商品情報などを共有することになるという。こちらの取り組みはアメリカでは今年の2月、欧州5カ国では8月に導入され、6000を超えるブランドが参加しており、すでに9000点以上の偽造の疑いのある商品が排除されたという。
現在は参加企業をAmazonが招待する仕組みだが、将来的には一定条件を満たした企業が幅広く参加できるような枠組みに変更する方針だという。
この取り組みについて専門家の東海大学・小嵜秀信客員準教授に意見を聞くと、「偽造品の流通を防げるというメリットはあるが、正規品しか流通しなくなるので、安く買えなくなる可能性もある」と消費者への影響を指摘。また、「シリアル化することで独自の管理ができるため、メーカー側も『売れるならAmazonで売ってほしい』となり、Amazonはメーカーと直接取り引きできるようになる」とAmazonの狙いを分析している。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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