Twitterに投稿された災害体験漫画が「マジで参考になる」「イラストだからかなり分かりやすい」などの反響を呼んでいる。それは一体、なぜか。
イラストレーターのつかはらゆきさん(@yucky1313)が先日、日本列島に甚大な被害をもたらした台風19号での避難体験をまとめたTwitter漫画は、投稿から間もなく4.1万件のリツィート、8.8万件のいいねを記録。災害時のリアルな体験を漫画にすることで、共感の輪が広がったとみられる。日々Twitterに投稿される漫画の作者には主婦や学生なども多く、プロアマを問わない。そんなTwitter漫画に出版社も注目しているという。
「SNSは企画の宝庫」と話すのは、扶桑社の秋葉俊二さん。秋葉さんによると、ある出版社では“四六時中”、Twitterをチェックしているらしい。そんな扶桑社からも、Twitterに投稿された育児漫画のエッセイ本が今年8月に発売された。二児の母であるむぴー(@mupyyyyy)さんが去年6月に投稿した漫画がきっかけになったエッセイ本のタイトルは「子供ができて知ったこと」である。
夜眠れることの贅沢さ、思っているより自分に忍耐力がないなど、育児の中で得られる何気ない気づきを散りばめたエッセイ本に、発売以来、子育て世代の母から「わかりすぎて泣ける」「涙腺崩壊した」などの声が寄せられているという。秋葉さん曰く、Twitterから生まれた漫画は、Twitterを介して「拡散する勢いもある」ということだ。
その他、「新社会人は仕事ができない」のセリフで始まるTwitter漫画、新社会人の気持ちを代弁した「やめてほしい怒り方(ゆきほり@yuki0hori)」には、怒る側、怒られる側の双方から賛否が集まっている。
素人でもプロ並みに人気が出るTwitter漫画について、プロ漫画家の江川達也氏は「いい傾向だ」と肯定的な見方を示す一方、「プロの漫画家としてはイヤだろう」と同業者の気持ちを推測。そのうえで「漫画というのは絵が上手すぎたり、複雑に凝ったものを描くとヒットしない。自分もわざと少し下手に描くなどして、情報量を減らして見やすくしていた」など、漫画界で生き残るための裏話も明かした。(AbemaTV『Abema的ニュースショー』)
▶映像/反響のあったTwitter漫画の数々
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