将棋の竜王戦七番勝負第3局が11月9・10日に兵庫県神戸市の神戸ポートピアホテルで行われ、竜王初挑戦の豊島将之名人(29)が広瀬章人竜王(32)に157手で勝利し、同シリーズ3連勝とした。これで初の竜王獲得、さらに史上4人目となる「竜王・名人」に王手をかけた。
第1、2局と連勝していた豊島名人は、先手番で迎えた第3局で終盤まで広瀬竜王に押され気味だったもの、最終盤で逆襲。鮮やかな逆転勝利で、一気の3連勝を果たした。対局後には「(封じ手あたりでは)何かうまい組み合わせがありそうな気はしたんですが、難しくて、はっきりうまく行く順は発見できなかったです。(3連勝に)次局以降も一局一局、頑張っていきたいと思います」と静かに語った。両者の通算対戦成績では、豊島名人の10勝8敗となった。