競輪選手トップの証であるS級S班であり、ケイリン世界ランキング1位の新田祐大が、Abema競輪チャンネルの「WinTicket ミッドナイト競輪 大垣 F2 初日」の生放送に登場。来年に迫った東京五輪での金メダル獲得に期待がかかる、競輪界のトップ選手が様々な質問に答えた。
全国で約2200人も存在する競輪選手の中でわずか9人にしか許されないS級S班。新田選手は、この地位を4年連続で守っており、さらには2019年3月4日付のUCI(国際自転車競技連合)男子ケイリンランキングで堂々の世界1位に輝くなど、日本が世界に誇る競輪選手だ。
先日行われた「オールスター競輪(G1)」でも優勝を果たし、今年の年末に行われる「KEIRIN グランプリ」での活躍にも期待がかかる。そんな新田選手の登場に、この日ゲスト出演したお笑いコンビ・トータルテンボス(藤田憲右・大村朋宏)とタレントの井口綾子は「嘘でしょ!? こんなことあるの?」、「ちょっとあの足! すごくないですか」と大興奮となった。
この日の予想の合間にはゲストの3人が、新田選手に次々と質問。藤田は「予想は聞かないけど、(レース展開が)わかるんですか?」。これに新田選手は「わからないですよ。僕らも自分らのレースも含めて予想しますし、作戦を立てますが全然当たりません」と、プロ選手でもレース展開を完璧に予想することが難しいと答える。藤田は「(プロ選手でも展開を読めないなら)そりゃ当たるわけないわ」とスタジオの笑いを誘った。
大村からは、S級S班の新田選手の力量について「例えばA級レースに新田選手が出場するとほぼ全勝ですか?」と質問。しかし新田選手からは「結構難しいと思います」と意外な答えが。その理由は「(ミッドナイトの場合)人間が7人走っていて、そのうち1人が自分で残りの6人が敵」だからのようで、ラインで勝負する競輪ならではの難しさがあるようだ。
井口からも「ライン通りにいくと言われていますが、それが崩れる時はどんな場合ですか?」と競輪予想につながる質問が飛び出す。新田選手によると「グループの中での力の差がありすぎると(ラインを維持するのが)結構難しい」ようで「パワーとして100の力がある選手がいるとして、それを守る味方が50しかなければ、(他のラインの選手は)そこに行っちゃおう(邪魔しちゃおう)となります。それだと100の力を持っている選手か行ききれなくなります。そうなればバラバラ(ラインが機能しなくなる)になります」とわかりやすく解説してくれた。
このほかにも新田選手は、番組の視聴者がコメント欄に寄せた質問にも回答。試合前のルーティーンについては深呼吸。実は緊張しすぎると人は深呼吸ができなくなるようで、新田選手は緊張をほぐすために「自転車に乗る前、乗って走り始めて一列になった時」に深呼吸をするようだ。
「女性のタイプは?」というプライベートな質問には「清潔感がある人。軽い潔癖かもしれないですね」と答えて笑いが起きる。さらには新田選手から「当たる(車券を購入する)人って、どこで興奮するんですか?」と逆質問も飛び出し、大村は「ゴールの瞬間でしょ。賭ける瞬間は興奮しないですけど、それがくる瞬間ですね」。井口は「どっちどっち? とかそういう瞬間ですかね」とそれぞれが競輪の魅力を語った。
そのほかにも、地元の競輪場でパフォーマンス向上や競輪場の違い、新田選手が仲のいい選手、師匠についてなど様々な質問が飛び出した。しかし時間の都合上、番組の途中で退出となった新田選手は「すごく楽しかったです。練習の関係で今日帰らなければいけないですが、またお邪魔させてください」と次回の出演も楽しみにしている様子。さらに、年末に行われるグランプリに向けて「しっかり優勝を狙って、全力で頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
(AbemaTV/「WinTicket ミッドナイト競輪」より)