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(前哨戦を終え対峙する両者。伊藤は「何かしらの技で投げる」という予告も)

 まなせゆうなを破り東京女子プロレスのインターナショナル・プリンセス王者となった伊藤麻希が、11月16日の名古屋大会で初防衛戦に臨む。このIP王座は、選手の海外遠征が増え、また外国人選手の参戦も多くなってきた団体の流れの中で今年8月に新設されたもの。第3代王者の伊藤は、イギリスから来日中のナイトシェイドの挑戦を受ける。

 ナイトシェイドは9日の板橋大会で東京女子初参戦。上福ゆきと組み、伊藤&愛野ユキとタッグマッチで前哨戦を行なった。ここで目立ったのはナイトシェイドのサイズとパワー。伊藤のタックルにも微動だにせず、セントーンで全体重を浴びせると、ブレーンバスターで伊藤とユキをまとめて投げ捨てる。ユキから3カウントを奪ったフィニッシュはネックハンギングボム。

「これは何も言い訳できない。初めての経験でした」

 前哨戦での敗北に、そうコメントした伊藤。また公称85kgだというナイトシェイドの体重について「詐欺ってる! 90はあるよ!」とクレームも。タイトルマッチまで、あえてナイトシェイドを「泳がせ」て実力を見極めるという発言もあった。その翌日、10日の仙台大会ではナイトシェイドvs白川未奈のシングルマッチが組まれ、ここでもナイトシェイドが快勝している。

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(ナイトシェイドは白川を一蹴。吊り天井も軽くクリア)

 やはり目立ったのはナイトシェイドのパワーだ。ファーストコンタクトで組みついた白川を軽々と突き飛ばし、ロメロスペシャルの体勢も足の力だけで弾き返す。白川はフライングクロスチョップでダウンさせたものの、5連発でようやくだった。フィニッシュはこの試合もネックハンギングボム。伊藤にとってはナイトシェイドの高さ、重さ、パワーすべてが脅威であり、いかに攻略するかという意味では頭脳戦と言ってもいい。

 ただ、伊藤はこの11月、クリス・ブルックスとのタッグで男子選手と対戦。過去には竹下幸之介とシングルマッチを行なったこともある。サイズ、パワーに関してはまったくの未経験ではないわけだ。キャリア最大の難敵と言えるナイトシェイドだが、世界進出を狙う伊藤にとって大型選手対策は不可欠でもある。初防衛戦というだけでなく未来につながるこの一戦。伊藤の新たな可能性は見えるか。

写真/DDTプロレスリング

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