千葉・市原市のプラント配管工事会社・生塩工業のユニークな採用が話題になっている。
生塩工業は、石油精製や化学プラント(生産設備)の建設工事や部品組み立てなどを行う“配管工事のプロ集団”で、パーツとパーツをつなぎ合わせる溶接作業が主な業務となっている。
同社が行っているのは「くちヒゲ配管工」採用で、配管工といえば世界的なゲームキャラクターの「マリオ」ということで、「くちヒゲ、もしくはオーバーオールが似合う」、「ジャンプ力がある」、「キノコが好物」、「土管に潜るのが好き」、「守りたい人がいる(姫とか)」という、マリオから連想される上記の条件を満たせば、書類選考が免除されるという。
同社ではほかにもユニークな採用をいくつも実施しており、溶接ワークショップを行う職業体験型の面接「溶接面接」や、同社の地元千葉県のプロ野球チーム「千葉ロッテマリーンズ」のファンなら書類選考免除という「千葉ロッテマリーンズファンの現場監督採用」などがある。
ユニークな採用を行うことについて同社の広報は「この業界はどうしても職人気質に見られがちで、これまで10年近くハローワークに求人を出しているが、2~3年に1人程度しか応募がありませんでした……。先月末にホームページを開設することになり、思い切った募集をかけてみようと、『くちヒゲ採用』などを掲載してみたところ、反響がすごくあって40人ほどの応募がありました」とコメントしている。
最近では様々な企業でユニークな採用が行われており、過去にバンド活動を行っていた人を募集する「元バンドマン採用」(空調設備工事)や、入社時に釣り道具代が支給される「釣り部採用」(タクシードライバー)や、肩の筋肉がマッチョな人を募集する「メロン肩採用」(土木事業)、名前に亀がつく人を募集する「亀採用」(進学コンテンツを軸にイベント企画・運営)などが実際に行われているという。
こういったユニークな採用を企業が行う理由について、人材採用コンサルタントの稲田行徳氏は「SNSで拡散されて、求人をしていることに気づいてもらうことが目的」だと述べている。
また稲田氏によると、採用における企業間の格差が背景にあるそうで「人材紹介派遣会社が強く、契約した企業だけに人が集まり、中小には応募者が来づらいため、(求人で)目立つ企業とそうではない企業で格差が出てくる」とコメントしている。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
▶【動画】まるであのキャラ!?「くちヒゲ配管工」を募集中
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側