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 「劇団EXILEって踊るの?歌うの?」、よく投げかけられていたという言葉は過去になった。劇団EXILEはと言えば、今や映画、ドラマ、舞台など、ひとつの場所に留まらない多方での活動が目立ち、メンバーの顔が広く知られる俳優集団として地位を確立した。2007年の旗揚げ以降、形を変えて続いている本グループは、現在9名のメンバーがそれぞれ精力を傾け、個人活動に勤しんでいる。

 そんな彼らが、初の全メンバー出演、さらには初の自己プロデュースでおくる舞台『勇者のために鐘は鳴る』が、2020年1月より上演される。完全なるオリジナルストーリー、メンバー全員がアイデアを出しているということ以外、ヴェールに包まれた本作。果たしてどのような仕上がりを見せるのか。予想トークを活躍目覚ましい鈴木伸之町田啓太佐藤寛太に語ってもらった。

劇団メンバー、それぞれの「押し」メンは?

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――「皆さんで舞台を」という企画を聞いたとき、最初どう思いましたか?

鈴木: うれしかったです。今まで劇団EXILEの9人が揃って舞台をやらせてもらったことはなかったので、ひとつ夢が叶った感じがありました。セルフプロデュースなので、めちゃくちゃエネルギッシュでパワーのある2時間にしていきたいと思っています。

町田: もともとEXILE HIROさんが「劇団EXILEで舞台をしたらどう?」と提案してくださったんです。内容も僕たちに任せていただけるということだったので、楽しんで作ろうという思いで始まりました。

佐藤: 全員で一緒に芝居をすることがなかったので、同じグループのメンバーと一緒に、芝居でひとつの作品を作れるんだ、と興奮しました。せっかくなので、見に来てくださったお客さんと、一緒になって楽しめたらいいなと思います。

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――セルフプロデュースについては、どんなアイデアを出しているんですか?

鈴木: 「どんな舞台にしたい?」みたいな話から始まって、シリアスなものか、ストレートなメッセージが詰まったものか、と話が進む中、今は「エンターテインメントを最前に押し出したいね」という話になっています。お客さんが笑えたりして、「2時間あっという間!」という舞台をやりたいです。その中でも、僕は八木将康さんを押したいですね!

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――会見でも八木さんを押したい、というお話を結構されていましたよね。

鈴木: そうなんです!27年間生きてきましたけど、いまだに一番インパクトがある人が将康さんで。彼をもっと世の中に押し出していきたいという、僕の想いがありまして!

佐藤: 鈴木さん、もうプロデューサーじゃないですか(笑)。

鈴木: だって、将康さんは歌もお芝居もダンスも何でもできる多才な方だし、素敵な人柄だから。飛び道具として、ハーネスをたくさんつけて、いっぱい飛び回らせます!劇団の会議の中でも言っていて、本人も結構ご満悦なんですよ。

町田: たぶん言われて「やりません」とは言えないよね(笑)。本人は「面白くできるなら頑張りたい」という方なので、あるかもしれないのかな。大注目かもしれないです!

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――町田さん、佐藤さんに関しても「この人のこれを」という押し出したい一面はありますか?

佐藤: 最初は、普段やらないような役柄をメンバーにやってほしい、という話をしていました。鈴木さんは普段悪役のイメージで、町田さんは反対なので、逆の役をやるのが面白いよね、って。

町田: そんな話もしていたよね。ほかでできないことをやりたい、という意識はあったんです。けど、無理して役をやるよりも、自分たちを発揮できるほうがいいのかなという話になり、背伸びしすぎず、という方向性になっています。

鈴木: 等身大でね。

町田: うん。世間に出していないところを、たくさん出したりしたいねって。ノブの言っていた将康さんもですけど、メンバー同士で掘っていけるところを出せたらいいのかなと思っています。

鈴木=歌で魔王的、町田&佐藤=ダンス…!?魅惑の舞台の内容とは

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――お三方に関して「こういうのが合うのでは?」という意見もお伺いしたいです。

鈴木: 例えば、寛太だったらストーリーテラーの画が浮かぶんですよね。ピュアさ、まっすぐさ、少年らしさを生かして、お客さんに一番近いポジションがいいかなと。

町田: そうだね。劇団の中だったら、寛太は一番共感できる人物だと思うし、年齢もキャラクターもあって、応援したくなると思うんですよね。そういうポジションで物語に関わってくるキャラクターだったらいいよね。自由さもあるし。

佐藤: うれしいっす!

町田: けど、その中でもちょっとだけ毒づいたり、ただの青年ではないところもあるといいかな。怖がらず発言するのも寛太の特徴だから、含まれるとスパイスになりそう。

鈴木: 普段の寛太のワルな部分を出して!

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――(笑)。では、おふたりから見ての鈴木さんは?

町田: 大胆な部分が持ち味だと僕は思っているので、大胆さは舞台の上でも出してほしいです。台本に捉われず、先が読めないようなキャラクターを期待したいかな。

佐藤: 存在感がすごくある人だと思うので、演出家さんすら凌駕していくような突飛な発想で、お客さんも予期せぬような動きをしてほしいです!魔王的な存在感を示してほしいと思いますね。

鈴木: 「魔王的」?何じゃ、それ(笑)。

佐藤:ラスボス感です!「次、何やるんだろう!?」というドキドキ感をお客さんに与えてくれるような役柄を見たいんです。

町田:あとは歌もやっていたので、そういうのも出せたらいいですよね。

――鈴木さん、歌、お上手ですもんね。

鈴木: うん、うん、うん!

町田:食い気味だな(笑)。こういう面白いキャラも出してほしいよね。

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――町田さんのキャラクターは、いかがでしょうか?

鈴木: 町田くんは劇団EXILEの顔として、舞台を成立させるキャラクターをやってほしいです。「このキャラクターがいないと!」という感じで、ストーリーの中心に立ってほしいですね。今まで見せたことのない町田くん像も見せてほしい。

佐藤: 劇団EXILEは「VOCAL BATTLE AUDITION」出身者が多くて、歌好きな人が多いんですけど、僕と町田さんは違って、元々ダンスをやっていたんです。体を使ったパフォーマンスを一緒に見せられたらいいなと思っています。

町田: ふたりでセッションとか、できたらいいよね。

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――おふたりとも、体はなまっていないんですか?

町田&佐藤: なまりまくっています!

町田: 僕、もともと固いんですけど、今、異常です。やばいです。開脚なんて全然できないし。この間、7年ぶりにCMでダンスをやらせてもらったんですけど、筋肉痛になりました。

全員:(笑)。

2019年一番心に残っていること/仕事編・プライベート

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――ここ数年、皆さんのご活躍から「劇団EXILE」という名前が飛躍的に浸透しているように思えるのですが、ご本人たちの実感としてはいかがでしょう? 

町田: 最初、「劇団EXILEです」と言うと、「歌うの?踊るの?」って。

佐藤:俺も言われたこと、あります。

鈴木:うん。

町田: けど、最近は「お芝居のグループだよね」と言ってもらえることが多くなったので、少しは知ってもらえているのかな、と思ってきたりはします。

佐藤: 僕は入って5年目ですけど、「鈴木くん、町田くんと仕事したことあるよ」とか、「青柳(翔)くんと仕事したよ」とか言われ始めたんですね。

鈴木: ほかのメンバーの名前を現場で言ってもらうこと、多くなったよね!

佐藤: そうなんです。出る作品がそれぞれ違うので、見ているお客さんに「この人も劇団EXILEなんだ!」と思ってもらえて、もっともっと知ってもらえたらうれしいです。

鈴木: この舞台が、もっとよく知ってもらえるきっかけにもなるといいよね。

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――ありがとうございました。最後に2019年一番心に残っていること、プライベートも含め教えてもらえますか?

佐藤: 今年は『いのちスケッチ』という主演映画をやらせていただいたのが仕事では大きかったです。今まで作品をいろいろ出させてもらった中で、5年目にして主演をやらせてもらったのが、キャリアとして、経験として、すごく大きな糧になりました。プライベートの一番の思い出は、アメリカに行ったことです!自分の好きなことを勉強する時間があったり、鈴木さんとユニバーサル・スタジオに行けたりして、楽しかったです。

鈴木: アメリカでは携帯を落としたり、いろいろあったけどいい思い出だったね(笑)。僕は今『G線上のあなたと私』に出させてもらっていますけど、ほかにも『ラジエーションハウス ~放射線科の診断レポート~』、『東京喰種 トーキョーグール【S】』、『PRINCE OF LEGEND』と、どれも思い出深くて充実していました。プライベートでは、今サウナにめちゃくちゃハマっているんです!

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――仲良しの磯村勇斗さんと行くんですか?

鈴木: そう、勇斗に勧めてもらって行き始めたんですよ。

佐藤: そうだったんですね!俺とも行きましたよね!?

鈴木: 行ったね!週8くらいで今行っていますよ。仕事終わりに「疲れたから、今日終わったらサウナ行こう!」みたいな楽しみがあるのは、リフレッシュになって、すごくいいんです。

町田: そうなんだね。僕は今年、時代劇をやらせてもらって「もっとやりたいな」という欲が出ました。過去2回やった役は、まったく刀を振らなかったので、「刀を振りたい」と思います。もともと『るろうに剣心』が好きで剣道を始めたんですよ。抜刀斎になりたい、と思っていて。

全員: えええ~~!

町田: ああした作品に出られたらうれしいなと思います。プライベートは……、スパムが大好きになりました。

鈴木: 何でですか?随分かわいいな。

町田: スパム、最高。スパムを焼いて、熱々のごはんの上に置いて、マヨネーズをかけて食べるの。最高です。

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 『勇者のために鐘は鳴る』は東京は2020/1/24(金)~2/2(日)、大阪は2020/2/13(木)~2/16(日)。詳しくは公式サイトにて

取材・文:赤山恭子

写真:You Ishi

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