こんにちは。青木真也です。

 21日に『格闘代理戦争』の準決勝を現地観戦してきました。今シーズンはK-1なのですが、最初に感想を言わせてもらうと楽しかったし、行ってよかったです。『格闘代理戦争』は番組として選手の背景を見せていくので感情移入しやすいですし、格闘技におけるプロモーションの大切さを感じさせてくれます。プロモーションが大切なんて話は誰でもできるし、語り尽くされてきたと思うのでここでは省略します。

 ちょうど1年前にMMA男女で1シーズンずつの計2シーズンやらせてもらいました。2シーズン共にプロとして立派に活躍しているし、ジャンルを背負うであろう選手に育っているので懸命に取り組んだ意味があると思っています。ただ番組としてはMMAよりもK-1のほうが見られているであろうことはわかっています。そもそもK-1とMMAでは、普段の大会から視聴数に大きな差があります。K-1のこれまでの積み上げてきた歴史と、システムとして成り立っている事実を見せつけられています。

 K-1システムだけではなく、単純に打撃競技は伝わりやすいのだと感じました。

 代理戦争出場選手はアマチュアカテゴリーで技量としては成長段階なのですが、打撃競技の場合は観る側に伝わりやすいし、打たれても前に出る姿勢は感情移入を呼び込みます。そこにきてK-1ルールは打ち合いを推奨するルールなので観る側の感情を揺さぶります。やる側の都合ではなく、観る側の都合を優先したルールに振り切っているのはエンターテイメントとしては大正解です。今回も技量的にはまだまだの選手でも、観客の感情移入を誘うのは打撃競技の良さだと感じました。その点ではMMAは観る側に知識が必要になってくるし、物語性も複雑だったりするのでK-1と並べられてしまうと厳しい部分はあります。『格闘代理戦争』は今シーズンも素晴らしい出来で2020年1月の最終戦が今から楽しみになります。

 2020年、MMAにとっては厳しい年になると思います。K-1やRISEが順調に成長しているのに比べてMMAはジャンルとして成長しているとは言えません。冷静に状況を見て判断して厳しい状況にあるのは事実です。ただ厳しいと言っていても始まらないので手を打っていかねば、なのですが、今までのような策ではなく恥も外聞も無いような思い切った策が必要なのだろうなと考えています。

 2019年も終わろうとしています。今年も来年も元気にコツコツとやっていきましょう

文/青木真也(格闘家)

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