というわけで、昨年末の「KEIRINグランプリ2019(GP)」@立川競輪場は新田祐大という好目標を活かした43歳のベテラン・佐藤慎太郎選手の優勝で幕を閉じましたが、年が明けてすでに選手たちは今年末の「KEIRINグランプリ2020(GP)」に照準を絞ってもがき始めております。
ロード・トゥ・2020GP! 優勝すればGPの出場権が獲得できる、今年開催のG1レーススケジュールを確認しておきましょう!!
2月はG1幕開けレース『全日本選抜競輪』
まずは競輪G1幕開けレースとして毎年2月に開催される「全日本選抜競輪」。
正式名称は『読売新聞社杯全日本選抜競輪』で、第35回を迎える今年は2月8日から11日に豊橋競輪場で開催されます。
1951年(昭和26年)に開催された、都道府県単位でチームを結成して個人優勝と団体優勝を争った特別競輪『全国都道府県対抗競輪』に端を発し、「全国8地区の成績上位者によって争われる」形になったのが略称「全日本選抜」です。
第1回は1985年(昭和60年)7月に前橋競輪場で開催されました。2013年(平成24年)より2月開催となり、以降G1幕開けレースとして定着した感があります。
昨年、第34回の優勝は中川誠一郎選手。今年は誰が最初のGP出場権を獲得するのか?
5月はダービー『日本選手権競輪』(G1)
3月は「1着回数上位者を中心に出場選考」されるG2の『ウィナーズカップ』(今年第4回は福井競輪場にて3月26日から29日の4日開催)で盛り上がるも4月はG1もG2もなくてちょっと寂しいなぁ……と思っているところで5月頭のゴールデンウィークにやってくるのが、通称「ダービー」! そう、競輪競技最高の格式を誇るレース『日本選手権競輪』です!!
今年の第74回は4年ぶり6度目となる静岡競輪場を舞台に5月5日から10日の間で行われる、事実上の「競輪実力日本一決定戦」。1949年(昭和24年)に大阪住之江競輪場で第1回が開催された『全国争覇競輪』は、後に後楽園競輪場の名物レースとして親しまれました。1964年(昭和39年)の第17回大会から今の名前に改められた後も、すべてのG1の中で最高峰と位置づけられています。
昨年の73回を制したのは脇本雄太選手。今年は誰が実力ナンバーワンの称号を手にするのか?
6月は「雨の宮杯」こと『高松宮記念杯競輪』(G1)
6月梅雨の時期になっても、競輪界の盛り上がりは変わりません!
「雨の宮杯」こと、『高松宮記念杯競輪』。今年の第71回は6月18日から21日の間、和歌山競輪場で開催されます。
高松宮家との縁が深かった滋賀県大津市内の近江神宮。その外苑に開設されていた大津びわこ競輪場で2010年(平成22年)までは開催されていました。残念ながら大津びわこ競輪場が廃止となってしまったため、翌2011年(平成23年)より持ち回りとなり、昨年までの3年間は岸和田競輪場で開催されていたのですが、今年は和歌山競輪場が舞台となります。
「東西対抗」の形をとっている「宮杯」。昨年の第70回は西の中川誠一郎選手(熊本)が制しましたが、今年も西が勝つのか? それとも東が奪うのか?
7月といえば「夏のナイター競輪ビッグレース」であるG2『サマーナイトフェスティバル』。第16回となる今年はいわき平競輪場で7月10日から12日に開催されます。競輪界上半期のグランプリは誰の手に……と、夜のお祭りで盛り上がった後は、世界のお祭り! 『東京オリンピック』が7月24日から8月9日まで開催されます。
女子ケイリン決勝は8月6日、男子ケイリン決勝は8月9日。競輪競技でも活躍するナショナルチームメンバーのメダル獲得を目撃しましょう!
五輪後の大レース 8月は『オールスター競輪』(G1)
五輪が終わってすぐの8月12日から16日、今年で第63回を迎える『オールスター競輪』が昨年と同じ名古屋競輪場で開催されます。ファン投票で出場選手が決まる「人気選手の競演」。ガールズケイリンのファン投票『ガールズケイリン総選挙』による上位14名出場の『ガールズケイリンコレクション』も同時開催されるのでガールズレーサーファンも見逃せない大会!
ちなみに2021年(令和3年)の第64回からはナイター開催になるので、昼開催は今年最後になります。お時間が許せば是非とも本場へ。昨年、第62回を制した新田祐大選手に続いて今年の栄冠を勝ち取るのは誰か?
夏が終わり、秋になった9月はG2『共同通信杯競輪』開催。「未来のスター選手を目指す登竜門」的大会は9月18日から21日まで伊東温泉競輪場が舞台です。そして10月には1990年(弊誌2年)の『世界選手権自転車競技大会・日本大会』の開催を記念して行われた『寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』が今年もおなじみ前橋競輪場で10月15日から18日に開催されます。
「自転車競技で活躍している選手を中心に選抜される」このG1。第29回目となる今年は東京オリンピックで活躍した選手が勝ち取るのか? それとも昨年の第28回を制した村上博幸選手が連覇を果たすのか?
11月は「競輪祭」(G1)そしてGPへ
そして11月といえば、そう「競輪祭」!第62回『朝日新聞社杯競輪祭』は11月18日から23日の日程で開催されます。
舞台はもちろん小倉競輪場。「小倉競輪祭」と呼ばれるように、唯一毎年開催地が固定されているG1レース。競輪発祥の地である小倉競輪場で行われてこその競輪祭り!!
過去には「全日本競輪王戦」として開催されていたこともあり、優勝した者は「競輪王」の称号が与えられる。昨年、第61回で競輪王となったのは松浦悠士選手。今年は誰が王となるのか?
そしてこれらのG1を制した者たちと、賞金獲得額上位者を合わせた9名が12月30日に行われる「競輪界最高峰のレース」である『KEIRINグランプリ2020』に出場するのです。
2020年の競輪、令和2年の競輪という歴史を目に焼き付けていきましょう。
文・ウエノミツアキ