日本将棋連盟による1月27日週の公式戦は、28日に藤井聡太七段が棋聖戦二次予選に登場。最年少でのタイトル挑戦更新に向けてはラストチャンスだ。31日には棋王戦予選にも登場、2局をこなす。初の名人挑戦を決めた渡辺明三冠は、29日に順位戦A級の対局があり、2月1日には7連覇中の棋王戦五番勝負で、新鋭・本田奎五段の挑戦を受ける。主な対局は以下のとおり。
1月27日(月曜日)
竜王戦6組 田中寅彦九段 対 西山朋佳女流三冠 (携帯中継)
叡王戦本戦 豊島将之竜王・名人 対 佐々木大地五段 (ニコニコ生放送・携帯中継)
王座戦二次予選 鈴木大介九段 対 中田宏樹八段 (携帯中継)
王将戦一次予選 千田翔太七段 対 佐々木慎六段 (携帯中継)
棋士編入試験 折田翔吾アマ 対 山本博志四段 (AbemaTV)
第1局を勝利、第2局で敗戦した折田アマ。本局で勝利すれば、悲願のプロ入りに王手をかける。一方、敗れた場合は後がなくなり、さらには第4局に棋王へのタイトル挑戦を控える本田奎五段という強敵を迎えるだけに、厳しさが増す。五番勝負全体を見ても、非常に重要な一局だ。持ち時間は各3時間。
1月28日(火曜日)
王座戦二次予選 谷川浩司九段 対 杉本昌隆八段 (携帯中継)
ヒューリック杯棋聖戦二次予選 森下卓九段 対 丸山忠久九段 (携帯中継)
ヒューリック杯棋聖戦二次予選 藤井聡太七段 対 澤田真吾六段 (AbemaTV・携帯中継)
本戦出場をかけた一局。一次予選、二次予選、本戦と全てトーナメントの一本道で行われる棋王戦は、屋敷伸之九段が最年少でのタイトル挑戦・奪取に成功したことでも知られている。藤井七段にとっても、今期が最年少タイトル挑戦の記録更新に向けて、ラストチャンスとなる。持ち時間は各3時間で、先手・後手は振り駒で決まる。
ヒューリック杯棋聖戦一次予選 黒沢怜生五段 対 井出隼平四段 (携帯中継)
ヒューリック杯清麗戦予選 清水市代女流六段 対 礒谷真帆女流初段 (携帯中継)
1月29日(水曜日)
順位戦A級 糸谷哲郎八段 対 渡辺明三冠 (AbemaTV・携帯中継)
唯一の7戦全勝で、残り2局を残して初の名人挑戦を決めた渡辺三冠。豊島将之竜王・名人との七番勝負は、まさに頂上決戦となる。2局の結果が、名人挑戦に影響を与えるものではないが、9戦全勝となれば史上4人目の快記録。前期はB級1組で12戦全勝、A級復帰を果たし、現在は順位戦19連勝中。仮に21連勝まで伸ばせば、史上2位タイだ。持ち時間は各6時間、先手は渡辺三冠。
ヒューリック杯棋聖戦二次予選 永瀬拓矢二冠 対 阿久津主税八段 (携帯中継)
新人王戦 斎藤明日斗四段 対 伊藤沙恵女流三段 (携帯中継)
1月30日(木曜日)
順位戦C級2組 三枚堂達也七段 対 長岡裕也五段 (携帯中継)
順位戦C級2組 梶浦宏孝五段 対 藤森哲也五段 (携帯中継)
順位戦C級2組 黒沢怜生五段 対 古森悠太四段 (携帯中継)
棋王戦予選 小林健二九段 対 菅井竜也七段 (携帯中継)
マイナビ女子オープン本戦トーナメント 加藤桃子女流三段 対 塚田恵梨花女流初段 (携帯中継)
1月31日(金曜日)
竜王戦6組 豊川孝弘七段 対 里見香奈女流四冠 (携帯中継)
王座戦一次予選 増田康宏六段 対 青嶋未来五段 (携帯中継)
王座戦二次予選 佐藤秀司七段 対 飯島栄治七段 (携帯中継)
棋王戦予選 藤井聡太七段 対 今泉健司四段 (AbemaTV・携帯中継)
翌日から始まる五番勝負と同時期に、藤井七段は来期の挑戦権をかけた戦いをスタートする。シード権のない藤井七段は、まず予選を勝ち抜き本戦に出場する必要がある。本戦はベスト4まで入れば、1度負けても逆転で挑戦権獲得のチャンスがある独自システムだ。本田奎五段が、初参加で挑戦者になったこともあり、勝ち続けさえすればデビューまもない若手でもタイトルまで到達できるのが特徴だ。持ち時間は各4時間で、先手・後手は振り駒で決まる。
ヒューリック杯棋聖戦二次予選 藤井猛九段 対 阿部光瑠六段 (携帯中継)
2月1日(土)
棋王戦第1局 渡辺明三冠 対 本田奎五段 (ニコニコ生放送・AbemaTV・携帯中継)
実施的なデビュー年度で挑戦権を得た本田五段が、現役最強との呼び声も高い渡辺三冠に挑戦する。棋王位は、渡辺三冠が初めて獲得してから7期連続したまま永世称号を獲得、一度も手放したことがないものだ。持ち時間は各4時間の五番勝負と、タイトル戦の中ではスピード勝負でもあるだけに、本田五段の勢いがどこまで渡辺三冠を慌てさせられるか。先手・後手は振り駒で決まり、第2局以降は交互に入れ替わる。
(写真提供:日本将棋連盟)