いま日本を訪れる外交人観光客と飲食店の間で「お通しトラブル」が急増している。
今月、国民生活センターが外国人観光客トラブルの実態を初公表した。東京五輪を見据えて新設された外国人相談窓口には、2019年の1年間で283件の相談が寄せられ、じつにその65%が中国語だったという。
もっとも多かった相談が宿泊施設についてで、中には「予約した民泊に行ったが、オーナーが不在で野宿した」という内容のものも。その他「口コミ評価は高かったが、実際には汚くて泊まれる状態ではなかった」などのクレーム報告が。次いで多かったのが、飲食店トラブルの「お通し問題」だった。
具体的には「注文した料理と飲み物の合計額は2500円だったが、4300円を請求された。1800円分はお通し代だと説明されたが、事前の説明もなく、メニューにも載っておらず不快になった」などというクレームが寄せられたという。日本人にはおなじみのお通しだが、外国人には理解が得られない実態が浮き彫りになった格好だ。
飲食店のトラブルに詳しい石崎冬貴弁護士は「外国の方からすると、食べられない物を出されても困るし、それでお金をとられるのも理解できない。それに対してお金を支払う法的義務はない。店側としてはお通し代を請求することは難しい」と説明する一方、「お通し代相当額をチャージ(席料)とする方が外国の方の理解は得やすいだろう」と代替案について補足した。
オリンピックを前に、“お通し文化”を改めるべきか、固有の文化として外国人観光客にも浸透させるべきか。7月24日に開催する東京五輪を前に、飲食店にとっては頭の痛い問題となりそうだ。(AbemTV/『Abema的ニュースショー』)
【映像】日本の「お通し文化」は是か非か
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