体操競技「ラート」の現役日本代表選手・堀口文さんは全日本チャンピオンであり、世界選手権でメダル獲得経験もある。ラートとは直径2メートル程度の白い鉄製の2本の輪の中に入り体操を行うドイツ発祥の競技。日本ではマイナースポーツのひとつとして扱われている。
▲体操競技「ラート」の日本代表選手・堀口文さん
SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~』(AbemaTV/アベマTV ※毎週土曜21時から放送中)は今回『オリンピックで注目されないスポーツに青春を捧げました女子』がテーマ。日本中が注目するメジャー競技の裏には、脚光を浴びないマイナースポーツも数多く存在する。そんなマイナースポーツをこよなく愛する女性たちがゲストとして登場し、その魅力について語った。
▶︎動画:実はバラエティ番組でみんな観たことがある? “ラート”に乗る堀口選手(無料期間あり)
ラートは2本の輪を使って前後に回転する「直転」、1本の輪のみを使って傾きながら回転する「斜転」、輪を転がしながらその上を飛び越える「跳躍」の3種目に分かれており、いずれも技の難度・演技の構成・芸術性などから採点される。ヨーロッパでは人気が出始めたスポーツのひとつだが、堀口さんによると「日本国内の競技人口は約500~600人程度」だという。
バトミントンに秀でていた堀口さんは体育系の大学に入学。授業の一環でラートに出会った。ちょうどバトミントン以外で、自分に合うスポーツを探していたところだった。
2014年の第7回世界チームカップ ラート競技選手権で優勝した際の金メダルや、2019年4月に日本で行われた第9回世界ラートチームカップの銀メダルをスタジオに持参した堀口さん。堀口さんによると「日本で世界大会が行われたのは2019年が初」であり、大会の開催地は堀口さんの地元・秋田だった。秋田では、堀口さんの世界大会準優勝がニュースになったが、全国規模のニュースにはならず、堀口さんは悔しさをにじませた。
ラートの大会では、フィギュアスケートのようにきらびやかな衣装を着用して演技を行う。堀口さんが実際に着用した衣装を披露すると、そのデザインの繊細さにスタジオでは感動の声が寄せられた。予算の関係で、堀口さんは衣装にかかる費用を自分で負担し、自分の手で制作しているのだという。
2020年の東京オリンピックには体操競技も数多く含まれている。もしラートがオリンピック競技のひとつであったら、確実に日本代表として選出されていた堀口さん。小さい頃からオリンピック選手の夢を見ているため「うらやましいですね」と本音を明かす。
堀口さんは「ラートの選手たちもメジャースポーツと同じくらい真剣にトレーニングを行っている。メディアもメジャースポーツと同じくらい取り上げてくれたらうれしい」とした上で「自分たちでも変えていかなきゃいけない」とコメント。
知名度が上がればファンが増え、精神面でも大きな支えとなる。また、スポンサーが増えれば、遠征費などの支援をしてもらえる可能性もある。遠征費を全額自己負担している状態の堀口さんは「費用に関する心配がなくなれば、より競技に集中できるはず」と訴えた。
(AbemaTV/「Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~」より)