覚醒剤を使用した罪などに問われている元タレントの田代まさし被告に対して、仙台地裁は4日、懲役2年6カ月、このうち6カ月について2年間執行を猶予して保護観察をつける有罪判決を言い渡した。
田代被告は2019年11月、東京・杉並区の自宅で覚醒剤と大麻を所持し、同じ時期に自宅で覚醒剤を使用したなどとして、覚せい剤取締法違反と大麻取締法違反の罪に問われた。2月13日の初公判では起訴内容を認めていた。
田代被告は薬物依存についてメディアなどで語り、啓発活動にも取り組んでいた。それでも再発してしまうことについて、フリーライターの石戸諭氏は「薬物依存症、特に覚醒剤は少しずつ回復するものだと言われている。専門家によると、回復までに再発の機会というのが7、8回はあって、治療でもそのことを織り込んでいる。多くの人は勘違いしているが、薬物依存症は病気。それも治ることがない病気で、慢性的な疾患と同じように回復を目指して、付き合っていくしかないもの」と話す。
また、先月22日に行われたイベントで、覚せい剤取締法違反などの罪で2016年に有罪判決を受けた元俳優の高知東生氏との対談を振り返り、「彼らが出てきて、体験を話せる場があるというのは社会復帰につながる。薬物依存対策に取り組んでいる人は多くいるが、彼らのような有名人が出てくると社会的な関心が高くなる。そういう場が用意されていること自体がまず大事」と述べた。
さらに、「薬物依存は人に依存できない病だと言われている」とした上で、「田代さんや高知さんのように、自助グループとつながって同じ経験をシェアする、あるいは薬物依存症の専門家と言われる医師たちとつながって、そこできちんと回復プログラムを受ける。高知さんともその話になった。確かに高知さんの周りに助けてくれる人はたくさんいたが、必ずしも全員が薬物依存症の知見を持っているというわけではない。“薬物依存症の患者”として社会復帰するためには、誰とつながるかに注目しないといけない」と訴えた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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