佐野勇斗(M!LK)と飯豊まりえがW主演を務めるドラマ『僕だけが17歳の世界で』(AbemaTV)が4月2日(木)に最終回を迎える。17歳、お互いのことを「好き」だと気付いた幼なじみの航太と芽衣。しかし、思いを伝えられないまま航太はこの世を去ってしまった。そして7年後、17歳の時のままの姿で、航太が桜の下に突然現れた――。甘く、切ないファンタジーラブロマンスの世界観に視聴者をよりいっそう引き込んでいるのが、シンガーソングライターのMACOによる挿入歌。レミオロメンの名曲「3月9日」のカバーと、書下ろしの新曲「桜の木の下」だ。この春、絶対に聴きたいと話題のこの2曲について、MACOに思いを語ってもらった。
どんどん歌詞と音楽が湧き上がってきて…一晩で書き上げた「桜の木の下」
――本日はよろしくお願いいたします。まずは『僕だけが17歳の世界で』からオファーがあった際のご感想を教えてください。
MACO:プロデューサーの藤野良太さんとは、今回のドラマ以前から面識がありました。私のライブにも欠かさず来ていただいて「いつか自分のドラマでMACOちゃんの曲を使いたい」とおっしゃってくださっていたんです。私も藤野さんの作品が大好きで、いつかご縁があったらいいなと思っていたので、実現して本当に嬉しかったです。
――待ち望んでいたことが叶って嬉しいという一方で、プレッシャーは感じませんでしたか?
MACO:もちろんありました。「MACOちゃんに頼んでよかった」と思ってもらえるような楽曲を絶対に作ってやるぞという気持ちで挑みました。
――期待に応えるために「桜の木の下」は、時間をかけて作られたんでしょうか。
MACO:実は、深夜の自分の部屋のベッドの上で、一晩で書いたんです。降りてくる感覚でどんどん歌詞とメロディーが湧き上がってきて一気に書き上げました。
――そうなんですね! 「桜の木の下」はMACOさんにとっても思い入れのある曲だそうですが、どんなお気持ちで作りましたか。
MACO:私が主人公の芽衣ちゃんだったら、どんな気持ちなんだろうと考えました。大切な人を失って、また再会できるというファンタジックな世界は、うらやましいし幸せだと思う。でも、その反面、寂しさもある。そういうリアルなさまざまな気持ちを込めて作ったので、歌っていて喉の奥が苦しくなるような一曲になりました。
――歌を聴く人たちにはどんなシーンでどんな気持ちで聞いてもらいたいですか。
MACO:サビの部分では、自分にとって大切な人への感謝の気持ちを伝えています。友達でも家族でも恋人でも、みなさんの大切な人を思って聞いてほしいなと思います。
――MACOさんご自身は、歌うときにはどんな意識をされていますか。
MACO:パジャマでベッドの上で作って、できた!っていう勢いそのままで、あまり間をあけずにスタジオに入ってレコーディングをしたんですよ。歌詞が降りてきたときに歌う声は、そのときの自分のマインドがそのまま歌に入り込みます。なので、本レコーディングの日程も取っていたんですが、プリプロ(仮録音)の音源をリリースしました。本番になると、気合が入りすぎちゃったり、技術面に引っ張られちゃうことがあるんです。それよりも自分の思いが乗った生々しい声がいいと思いました。聴いてもらえたらきっと伝わるかな。
レミオロメンの名曲カバーにファンから大反響「この曲をこの時期に出せたことに縁を感じます」
――今回は「3月9日」のカバーもされています。この曲は2004年の16年前の曲なんですよね。懐かしいですね。
MACO:私が中学生のときですね。ドラマの挿入歌で、親しみのありすぎる曲で、まさに名曲です。藤野さんからぜひMACOバージョンで歌ってほしいと言われた時にはびっくりしました。
――レミオロメンさんのイメージが強いと思いますが、それに関しては意識したことはありますか。
MACO:自分らしい「3月9日」が歌えるように意識しています。藤巻亮太さんの情緒ある歌声を見習って、自分が中学生だったころを思い出しながら。
――ご自身がカバーすることで新しく感じたことはありますか。
MACO:自分の思い出がよみがえってくるような歌詞の世界観を改めて素晴らしいなって思いました。中学生のときと、今聴くのとは違うんですよね。大人が聴くからこそ、新たに理解できる気持ちがありますね。
――ドラマを見ながら、MACOさんの曲が流れると思わず目頭が熱くなってしまいます。MACOさんは、ご自身の歌と作品が重ね合わさったとき、どんなお気持ちになりますか。
MACO:ここで流してくれたか!って感動しちゃいます。絶妙なタイミングで流してくれてるんですよね。
――反響はいかがですか。
MACO:コロナの影響で卒業式ができなかった子たち、外に出られないという状況の中、この曲がリリースされたことが、いい意味でみんなに届いていたみたいです。「この曲を聴いて乗り越えられます」というメッセージをいただいたときは、この時期にこの曲を出せたことに縁を感じました。
――最後に曲を聴くファンのかたにメッセージをお願いします。
MACO:「桜の木の下」は、素晴らしいドラマの内容が、よりみなさんの心にずしずし響くように作った曲なので、たくさんの人に聴いてもらえたらうれしいです。「3月9日」は、こういう時期にリリースできたこともなにかのタイミングだと思っていて、みなさんを少しでも元気づけられたらいいなと感じています。
――ありがとうございます! ドラマも最後まで楽しみにしています!
MACO プロフィール
1991年5月10日生まれ、北海道函館市出身のシンガーソングライター。
2014年にUNIVERSAL MUSIC JAPAN Virgin Musicよりデビュー。メジャーデビューのきっかけとなったテイラー・スウィフト『私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない~ We Are Never Ever Getting Back Together』の"テイラー公認"日本語カバーを筆頭に注目を集め、第29回日本ゴールドディスク大賞の新人部門を受賞。
自身の代表曲となる『LOVE』が収録された1st Album『FIRST KISS』がヒットし、レコチョクで総合1位&オリコン週間ランキングTOP5を記録。SNSを中心に話題を集め、YouTubeの総再生回数は日本人アーティスト最速で1億回を超え、YouTubeのキャンペーンにも抜擢。
2018年にはデビュー5周年を迎え、初のベストアルバム『BEST LOVE MACO』をリリース。台湾・上海のアジア公演と全国6都市のホールツアーも完走。
2019年、SONYMUSICへの移籍を発表。昨年末からは全国11都市でアコースティックワンマンツアー「My Acoustic Tour 2019-2020」を開催し、全公演SOLDOUT。待望のNew Single『恋蛍』を2月14日にリリースした。そして、現在放送中のAbemaTVドラマ“僕だけが17歳の世界で”には、卒業ソングの代表ともいえるレミオロメン『3月9日』のMACOによるカバー曲と、新曲『桜の木の下』が異例の2曲同時に挿入歌として起用されている。4月からは5周年&バースデーツアーの開催も決定!
テキスト:氏家裕子
写真:You Ishii