先週10日、東京都が国の緊急事態宣言を受け、様々な業種に休業要請を行った。東京都が具体的に休業要請を行ったのは、スポーツジムや映画館に加え、バーやカラオケなどいわゆる夜の世界の営業。その中で「のぞき劇場」や「ヌードスタジオ」など、風俗店の種類まで具体的に記載されていたことが話題を呼んだ。
その一方、都内に多数店舗があるパチンコ店に関しては休業要請の有無で“すったもんだ”があったにもかかわらず、前述の2業種に関してはその名を指定され、あっさり休業要請。もちろん、感染拡大防止のために風俗店などへの休業要請は一定の効果が期待されるが、果たして実態を知ったうえでの休業要請だったのか、休業要請の基準などには疑問の声も残る。
あるヌードスタジオの経営者は「お客さんが減り、出演したくないというモデルも増えてきた。売り上げ的には通常の20~30%しかない。何かあればお店が悪いといわれるが、休業となるとかなりの勇気がいる。潰れてしまうのでは? という不安の方が大きい」と頭を抱えた。
今回の休業要請について元東京都知事の舛添要一氏は「組合があって、業界が強い。つまり、与党である自民党や公明党、野党も含めて献金をしていると『やめてくれ』と(休業要請を)言いにくい側面はある。しかし、今回は東京や大阪で感染者数が増えて、誰が見ても密室の空間だということで「放っておいていいのか」となって休業要請の対象になった。そういうギリギリのせめぎ合いはあっただろう」と話す。
さらに舛添氏は、古い言葉がそのまま使用されたことについては「昔の古い法律をそのまま引き写している。入っていないからいいではなく、主だったことを書き、あとは等と書いて、等に含まれますと指導すればいい」と続けた。
また休業要請に応じた場合に支払われるとされている協力金について、資金が潤沢な東京都とその他の県の違いにも言及した舛添氏は「東京都は予算が7兆円あり、交通機関の予算なども入れると15兆円ぐらいになる。千葉県は絶対に無理。神奈川も埼玉も同じレベルでと言っているが、無理です」と断言すると「同じようなお店で川を一つ挟んでなぜ対応が違うのか。そこは国の出番だ。これを調整しない限り前にはいかない」と国に対して注文を付けた。(AbemaTV/『ABEMA的ニュースショー』)
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