相次ぐコロナ感染者の“容態急変” 医師「自宅やホテルにいる軽症者のモニタリングがどこまでやれているかだ」
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 23日夜、新型コロナウイルスの感染による肺炎で亡くなった女優の岡江久美子さんの遺骨が自宅に戻った。岡江さんは今月3日に発熱、自宅待機をしていたが、3日後に容態が急変。都内の病院に緊急入院していたが、23日に息を引き取った。

・【映像】自宅療養中に急変するケースも ”発熱時”自宅待機はどこに相談? 医師のアドバイスは?

 岡江さんのように、自宅待機をしている間に容態が急変して亡くなるケースが判明している。埼玉県では14日、軽症・病床不足のため自宅待機をした70代の男性が容態急変で死亡。21日にも症状の軽かった50代の男性が死亡している。大野県知事は「このような事態に至った我々の責任は重い」「方針を転換する必要があるだろうということで、病院、そしてホテルなどの療養に原則として切り替えていく」と話している。

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 自宅療養か入院かについての政府方針を振り返る。当初、新型コロナウイルスが指定感染症となった(2月1日)ことを受け、PCR検査で陽性が出た場合には原則入院となったが、同月25日には感染者が大幅に増えた場合、軽症者を自宅療養とすることになった。そして今月1日、軽症者の自宅療養の他、宿泊療養も認めたが、23日には軽症者は自宅ではなく、宿泊施設療養を基本方針とすることとした。

 医師で医療経済ジャーナリストの森田洋之氏は「ご存知の通り、新型コロナウイルスに感染しても軽症・無症状の人が8割ということで、ほとんどは治療が必要ない。軽症か重症の判断は臨床的にも難しく、基本的は病院で経過を見たほうが安心ではあるが、やはり発熱だけなら軽症に入るし、国としては家でも病院でも変わりないだろうということで進めてきたのだと思う。しかし、稀に重症化するということがわかってきたため、ホテルや病院で、ということになった」と説明する。

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 「問題は重症化するケースをどうするかだが、病院にいれば助かるかというより、きちんとモニターすることが大事だ。また、熱はそれほど参考にならないと言ったが、息苦しさというのは結構大事な指標だ。息苦しいという状態はかなり酸素濃度が下がっている状態だと思う。その意味では、自宅にいても都道府県が保健師さんや保健所を通して“息苦しくないですか”といったことをちゃんと聞いてくれるのか、ホテルにいてもそういう対応を取ってもらえるかだ」。

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 2ちゃんねる創設者のひろゆき(西村博之)氏は「怖がりな人なら“やばい”と感じて相談できるのかもしれないが、我慢強い人はそうではないと思う。判断基準が本人の主観になってしまっている現状はどうなのだろうか」と疑問を呈する。

 また、ひろゆき氏は「もともと埼玉県ではベッド数が少なく、以前から入院待機の方がいらっしゃったと聞いている。埼玉県内だけでは、“病院が満杯だから家にいて下さい”と言い続けるしかない。それなら、逆に空きのベッドがある地域に患者さんを移送するといったことを政府がやらなければいけないのではないか」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

▶映像:自宅療養中に急変するケースも ”発熱時”自宅待機はどこに相談? 医師のアドバイスは?

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