劇的な優勝の裏に、意外なエピソードがあった。4月28日にABEMAで放送された、競輪界を代表するスター選手5人のリモート飲み会中継の特番「ぶっちゃケイリン」で、KEIRINグランプリ2019の裏話が優勝者のS級S班所属・佐藤慎太郎から明かされた。
グランプリ当日、佐藤は後輩で同レースを走る新田祐大へ「新田、オリンピックも控えてるし、お前が勝て」と伝えていたと番組中に暴露し、「だから俺は『自分だけ勝てばいい』と思って勝ったわけじゃないということを(視聴者へ)伝えておきます」と、ほろ酔いでしたり顔を見せた。
新田はこのレース、番手(先行選手の後ろの位置)を走り終盤で佐藤にマクられ、4着でレースを終えていた。この話を受けて「僕は自分の力を出し切ることが重要で、その後に、何着っていう着順が付いてくるものと思ってました」と模範的なコメント。するとこれに対して佐藤は「それはお前、ぶっちゃけ俺に『差される心配がなかったんで思いっ切り走れました』って言ったほうがいいね」とこのレース人気薄だった自虐を込めて返答し、爆笑を誘った。
またこのやりとりを聞いて、共演者の深谷知広は「新田が番手を取るとは1ミリも予想していなかったし、佐藤さんの優勝も願ってはいたけど(勝つとは)1ミリも思っていなかった」と正直にぶっちゃけると、これにもまた共演者が爆笑。コメントも「あたしも!」「ぶっちゃけるねえw」「みんなそうですw」と賑わっていた。
また、このレースで狭い進路を突いた差し切り勝ちについて話題が及ぶと、共演者からは「どういう感覚なんですか?」と技術的な質問も飛んだ。それに対して佐藤は「あそこは新田に(体が)当たっちゃったんで、ごめんねって感じです」と軽くいなし、技術面については「ぶっちゃけ」なかった。
佐藤はKEIRINグランプリにおいて13年ぶりの出場で優勝を果たし、その年度の賞金王にも輝いた。この日は番組のコンセプト通りに多くのぶっちゃけ話を展開し、ファンからは「こうやって選手の人となりを知れるともっと競輪楽しめる」「もっと選手同士の話を聞きたい」と好評だった。
また佐藤はまたSNSも利用しており「寝る」「ガハハ」と短文のみ投稿する独特のスタイルもファンから愛されている。
(ABEMA/競輪チャンネルより)