「一瞬、ハヤブサ選手が浮かんだ」「こういう失敗はマジで怖い」
ファンが思わず心配の声を上げた2週間前の失敗の悪夢を振り払うように、仁王が見事なライオンサルトを決めると、一転してファンから称賛の声が相次いだ。
5月24日に配信されたプロレスリング・ノアの無観客TVマッチ『NOAH NEW HOPE Day1』は、清宮海斗をメインに今のノアを代表する精鋭たちが集う、「NEW HOPE」という言葉が相応しい大会となった。
そんな中、第一試合のタッグマッチ、覇王・仁王vs原田大輔・タダスケ戦で、華麗に舞うライオンサルトを対戦相手の2人に、しかも同時に決めてみせた仁王。ノア・ファンがいつも以上にこのシーンに喝采を送ったのは、前回の試合でざわつくような危険な失敗シーンがあったからだ。
5月10日に配信されたTVマッチ「Stay Together」で、仁王は稲村愛輝と組んで杉浦貴・レネ・デュプリ組と対戦。試合中盤、セカンドロープに跳び乗ろうとした仁王だったが、次の瞬間、ロープで足を滑らせると、バランスを崩してリングに落下、背中を強打した。
この仁王の失敗シーンにファンがざわついたのは、過去に似たような流れで頚椎損傷の重症を負った故・ハヤブサさんの出来事を思い出したからだろう。ネット上では「一瞬、ハヤブサ選手が浮かんだ」「こういう失敗はマジで怖い」など華麗な大ワザに潜むリスクを心配する声があふれ、一時騒然となった。
今回の『NEW HOPE』では、選手たちはひと回り小さなリングという慣れない環境で戦うこととなった。通常の6メートル20センチ四方ではなく、5メートル四方とスタジオマッチに合わせた仕様だ。この日のゲスト解説を務めたGHCヘビー級王者・潮崎豪も、狭いリングでのロープワークや攻撃のタイミングの難しさを指摘している。
そんな中、仁王が原田・タダスケの2人に対してライオンサルトを決めると、「綺麗!」「今回は成功」「今回は完璧」など、見事なリベンジにネットからは称賛の声が上がった。
ユニットの分裂とシャッフルで勢力図が混沌としてきたノアのジュニア戦線。「小リング」という異なる難敵相手に、いつも以上にスピーディーな攻防を魅せた選手たちに対して、ファンからは「プロはすげえな」「迫力がある。いいよこれ」「リングサイドで観ている感がある」という感想も寄せられた。普段とはひと味違うスタジオマッチだからこそ、新たな気づきや再発見があったようだ。