元横綱・若乃花の花田虎上氏が、大相撲史上に残る大論争を巻き起こした一番、北の富士-貴ノ花戦について「勝った負けたよりも、こういう相撲を取るのが羨ましい」と心境を打ち明けた。
花田氏はABEMAで放送された『大相撲ABEMA場所』に出演。「因縁の対決」というテーマで5つの取組が紹介されたあと、清野茂樹アナウンサーから1番印象に残った取組について聞かれると、「やはり父と北の富士さんですかね」と、実の父である当時は関脇だった貴ノ花と元横綱・北の富士の取組を挙げた。
同取組は“伝説の一番”として論争を巻き起こしたことでも知られている。貴ノ花が左へうっちゃるように投げたあと、北の富士の右手が先に地面につき、行司軍配は貴ノ花に上がった。しかし物言いがつき、北の富士の「つき手」が「かばい手」と判定されたことで行司差し違えで北の富士が白星を拾う形となった。取組終了後もファンの間で「つき手か、かばい手か」の論争は尽きず、当時の相撲協会には抗議の電話も殺到したという。
そんな議論を巻き起こした一番について花田氏は「子供心に『いやー、親父残ってるだろ』ってね、『北の富士さん、それは手をついたよな』っていう風に思っていたのが本心ですね」と回想。一方で「どんな体勢になっても諦めてはいけないんだっていうのが、ずっと相撲を取る中で私の心に残った、教えられた一番。なので怪我が多いですし土俵際もしつこいですし、やはり諦めないということですね。諦めないのは自分が諦めないというより、観ている方たちに対して『諦めないでください』っていうことを伝えたかったので」とも語り、「勝った負けたよりも、こういう相撲を取るのが羨ましいですね」と続けた。花田氏の相撲に対する真摯な思いを聞いた視聴者からは「いい相撲だ」「なぜか涙が……」といったコメントが寄せられた。
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