「人格否定なら刑事罰も」アンジャ渡部への批判コメント 法的な“線引き”は
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 複数の女性との不倫が報じられたお笑いコンビ・アンジャッシュ渡部建。当面の間、芸能活動を自粛することが発表されたが、SNS上では批判のコメントが殺到し続けている。Twitter上には、1600件を超えるコメントが投稿される事態だ。ネット上での誹謗中傷についても議論が交わされる中、この批判コメントは法的に見た場合どうなのか。

▶【動画】批判か中傷か ネット書き込みの微妙なライン

 ネットの誹謗中傷に詳しい藤吉修崇弁護士からしても、今回のケースは一般人とは違い、批評や批判を受ける立場の人間であるという。「これだけ有名な方なので、不倫という違法行為を行ったということであれば、それに対する批判があるのは当然」という見解だ。

 ただ、何を書き込んでも問題ないかといえば、そうでもない。「自殺して」「きもい、人間のクズ」「産まれてこなければよかったのに」といった過激な言葉については「ここまで書けば違法になると思う」と指摘。「単なる批評批判ではなくて、さすがに自殺しろという脅迫まがいな書き込みは人格否定も甚だしいので、これは一般的な批評批判の範疇を超えてると思う」とした。「お前キモイ、人間のクズ。一生自粛して」といったものも同様だ。

 ところが「ごみだ、お前」といった書き込みについては判断が分かれるという。「概要として、ごみというのは確かに批判の言葉としては強いが、批判をする上で使う言葉にしてどうなんだろうと。ちょうどここがギリギリラインじゃないかと思う。度を越えた批判というのはなかなか線引きが難しいところ」と、詳しい弁護士であっても頭を悩ませる微妙なワードだという。

 ベースにあるのは、やはり人格否定までしているかどうかだ。「確かに不倫したことは責められて当然だとは思うが、存在そのものを否定するような強い言葉であったりということはもう人格攻撃にあたるので、違法になるかなと。あくまで行動に対しての批判であれば強いものまで許されるという感じ」と、行動そのものへの批判から逸脱したものが、違法にあたると繰り返した。また、違法性のある書き込みをし、後になって削除したとしても、誹謗中傷された本人が情報開示請求することは可能だという。

「人格否定なら刑事罰も」アンジャ渡部への批判コメント 法的な“線引き”は
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 一方、渡部の不倫スキャンダルでネット上では、不倫相手を特定する動きまで起きており、中には一度も渡部に会ったことがないという人を、不倫相手として名前を挙げられるといった事態にまで発展している。

 こうした不倫相手を特定しようとする動きは法律的には問題ないのか。藤吉弁護士の見解は「直ちにそれが違法になるかというと、そうではないと思う。ただし一番注意しなければいけないのは間違った人を挙げてしまった場合。間違った人に対しては完全に違法な行為を行っているということになる」と、事実無根であれば刑事罰の可能性も出てくる。「発信者情報の開示を求めて、誰がやったのかということを特定した上で、慰謝料請求をするなり、極端な話では謝罪文を掲載させることを依頼したりとか、そういったことも可能になる。行き過ぎた対しては刑事罰、名誉棄損罪にあたる可能性があるので警察に相談した上で罰を与えてもらうことまで可能」と、その罪は決して軽くない。

 先月、女子プロレスラーの木村花さんがSNS上で中傷を受けた後に、死亡したとされる痛ましい出来事があったばかり。匿名で他人を中傷する書き込みをした発信者の特定を容易にする動きも始まっている中、批評・批判なのか、誹謗中傷なのか、書き込みをする線引きが問われている。

ABEMA/『けやきヒルズ』より)

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アンジャ渡部、批判コメの違法性は?
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