ダルビッシュ有も苦言…アンジャ渡部への異常な“ネット叩き”に臨床心理士「遠隔信仰のギャップが出たのでは」
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 6月10日にお笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建が複数の女性と不倫していると報じられた。これを受け、妻で女優の佐々木希SNSで謝罪。また、相方の児嶋一哉はラジオに代役として出演し、10分以上に渡って涙ながらに謝罪した。

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 ネット上で批判が相次ぐ一方、「叩きすぎでは」という意見も出始めている。メジャーリーガーのダルビッシュ有はTwitterで「興味があるのはわかるけど、他人の浮気とか掘り下げなくてもいいと思うんですよね。別にあなたが浮気されたわけじゃないんだし」と投稿。さらに浮気について叩くことをやめること、プライバシーを無視したメディアに責任がある、という主旨の投稿も行った。

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 臨床心理士で心理カウンセラーも務める明星大学准教授の藤井靖氏は、まずダルビッシュの投稿について「率直なツイートがダルビッシュさんの魅力。一方で彼は今までゴシップやスクープの対象になってきた方。おそらくマスコミを敵と捉えてきた背景がある。これを対比誤差と言うが、自分が敵だと思ってきた対象には、少し過剰に反応してしまうところがあるのかもしれない」と解説した。

 また情報の「レベル」についても「不倫のスキャンダルについては、情報としてレベルが低いという言及をされる場合があるが、人には知識欲がある。食欲、睡眠欲、性欲に次ぐ4つ目の欲求とも言われていて、固いニュースが知りたい人もいれば、ゴシップ系を欲している人もいる」と、人の価値観によって情報の重要性も異なってくると指摘した。

 この不倫報道をきっかけに、ネット上でのバッシングが加速することについて、藤井氏は「ネットという集団心理がそうさせている」と語った。渡部の件に限らず、不倫に対して不快感を持つ人はそれなりの数がいる。ただ、実生活で不快感を覚えたからといって、直接本人に批判的なことを言うかといえば、そうでないことの方が多い。「フォールスコンセンサスといって、人は誰しも、自分は一般的な人間であり、自分が思っていることは、みんなが思っていることと同じであると感じてしまう。先に批判をしている投稿を見れば、自分と同じ感覚なのだと思い、自分も投稿を繰り返してしまう」と、批判が批判を呼んでいるとした。さらに「非難も本当の意味ではなく、人の不幸に対してあまり深く考えず、エンタメチックに、半ば面白がって対象を探している」という問題点も挙げた。

ダルビッシュ有も苦言…アンジャ渡部への異常な“ネット叩き”に臨床心理士「遠隔信仰のギャップが出たのでは」
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 同じような不倫報道が出ても、人によって受け取られ方が異なることもよくある話だ。藤井氏も「どこの芸能事務所か、キャリアがどれくらいあるかなど、人によってどこまで批判されるかはグラデーションがある」と同調した後、渡部については「我々が行けるような店の食事を紹介したり、結婚後の生活も世の中に出していた方。遠隔信仰といって、身近で共通点がある人だけど社会的な距離は遠くて会えない人に対しては割と『いい人』という発想を抱きやすい。もともといい人だと思っていたのに、不倫なんかするんだというギャップの大きさが影響したのでは」と分析していた。

ABEMA/『けやきヒルズ』より)

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ダルも苦言 渡部の不倫なぜ叩く?
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