公募企画から、思わぬ好カードが実現することになった。7月12日に開催される『RISEon ABEMA』無観客大会。メインイベントである那須川天心の対戦相手は、公募から選ばれたシュートボクシングのフェザー級1位・笠原友希。兄で同級王者の弘希とともに兄弟ファイターとして活躍する笠原。“神童”と呼ばれてきた那須川よりもさらに若い19歳だ。

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 所属はシュートボクシングの本部ジムであり、これまで数々の名選手を輩出してきたシーザージム。ジムとシュートボクシング協会の会長であるシーザー武志氏は、アマチュア時代から笠原のポテンシャルを高く評価していたそうだ。

「練習を見ていると、まず飲み込みが早い。教えたことをすぐに理解できる。しかも、それをすぐに自分の体で実行してみせる。これはかなりポテンシャルが高いなと」

 潜在能力の高さを確信していたからこそ、軽量級トップ中のトップである那須川との対戦も見据えていたそうだ。

「2年後には那須川に勝てるようになっている」

 関係者にそう語っていたというシーザー会長。いわば“打倒・那須川の最終兵器”といったところか。また「2年後には勝てる」というのは「今は勝てない」という意味ではないそうだ。

「何しろ若いですから。この世代の選手は短期間でどんどん伸びるし、ちょっとしたきっかけでさらに大きく成長する。笠原も“那須川天心と対戦する”というチャンスを得たことで、想像もしなかったような選手になるかもしれない。今回の試合も、やってみないと分からないと思いますよ。何が起きてもおかしくない」

 笠原が那須川の相手候補として応募する際には、もちろんシーザー会長に事前の許可を取っている。その際、会長が確認したのは本人の気持ちだけだったそうだ。周りに流されるのでは意味がない。しかし本人が本気でやろうというのであれば、他団体のリングで闘うことも止めはしない。それがシュートボクシングのスタイルだ。

 現役時代のシーザー武志もUWFのリングに上がって名を上げた。その後も吉鷹弘、緒形健一、アンディ・サワーなど、歴代のトップ選手は他団体でシュートボクシングの強さをアピールしている。今回も同じことなのだ。

「しかも今回は舞台がRISE。伊藤(隆)くんのところとはこれまで何回もやってきてますからね」

 RISEの伊藤隆代表は、かつてMA日本キックボクシング連盟・山木ジムの看板選手として活躍した。MA・山木ジムとシュートボクシングは団体の枠を超えたライバル的存在。吉鷹vs港太郎、緒形vs伊藤、森谷吉博vsラビット関など、いくつもの名勝負が生まれている。女子ではRENA vs神村エリカも忘れ難い。格闘技の歴史に刻まれるライバルストーリー、その最新エピソードが那須川vs笠原なのだ。シーザー会長は言う。

「この試合を経験することで、笠原はまた1段階強くなるはず」

 この試合はRISE無観客大会のメインであり、那須川天心の2020年初ファイト。さらにその背景には大きな物語もある。この試合の結末はもちろん、その先の笠原も要注目だ。応募者の中から笠原が選ばれたのは、必然だったのかもしれない。

写真/シュートボクシング協会

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【映像】19歳の天才・笠原は取材NG!「那須川天心を倒して世界を変える」
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【視聴予約】12日18時~ 那須川天心、2020年初陣「RISE on ABEMA」
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