プロ将棋界初の早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の準決勝、チーム渡辺VSチーム三浦が8月1日に行われ、第3局でチーム三浦・高野智史五段(26)が、チーム渡辺・石井健太郎六段(28)に勝利した。受けに特徴がある棋士同士の対決だったが、高野五段の果敢な攻めが、堅いと思われた石井陣を攻略。攻守に優れた力をフル活用した。
▶中継:第3回AbemaTVトーナメント準決勝<チーム渡辺 VS チーム三浦>
石井六段の四間飛車、高野五段の居飛車の対抗形で始まったこの一局。高野五段は「序盤から強く動かれて、大変な局面が続いた」ものの、慌てずに1つずつ対応を重ねて徐々に優勢に。「ぎりぎりのところでバランスは取れていたのが、ついていた」と振り返るとおり、勝負どころでは攻めの一手、守りの一手が鋭く決まり、一気に勝勢を築いた。
チームのサブネームにもなっているミレニアム囲いも披露した高野五段。常にリーダー三浦弘行九段(46)から「若い方が強いので」と持ち上げられる中、その評価にふさわしい強い将棋で白星を持ち帰った。
◆第3回AbemaTVトーナメント
持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで対局。全12チームが4つの予選リーグに分かれて戦い、各リーグ上位2位までが予選通過。決勝トーナメントは5本先取の9本勝負で行われ、勝ち越しが決定した時点で終了する。1チームは3人で、各棋士は1試合につき最低1局、最大3局の範囲で指す必要がある。対局者は各対局前に決定する。優勝賞金1000万円。
◆決勝トーナメント進出チーム
チーム渡辺、チーム永瀬、チーム康光、チーム三浦、チーム久保、チーム天彦、チーム広瀬、チーム糸谷
(ABEMA/将棋チャンネルより)