8月12日（水）から16日（日）までの3日間、名古屋競輪場で第63回『オールスター競輪（GI）』が開催されます。
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その昔、『全国争覇競輪』という大きなレースが春と秋の2回、開催されていました。これを年間最高位選手決定戦という位置付けにして秋の1回開催にしたのですが（後の日本選手権競輪）、春開催がなくなってしまった。そこで春の祭典として1956年（昭和31年）5月に初めて川崎競輪場で開催されたのが『全国オールスター争覇競輪』でした。
最初の頃は川崎、大阪中央、名古屋という当時の三大競輪場の持ち回りにしていたのですが、大阪中央が廃止になったことにより岸和田競輪場での開催となった1964年（昭和39年）の第9回大会から今の『オールスター競輪』という名称に変更。1972年（昭和47年）に大垣競輪場で開催された第15回大会から全国の競輪場で持ち回りとなり、開催も秋に変わりました。
その後、1974年（昭和49年）の第17回大会からファン投票上位9名で対戦する「ドリームレース」が実施され、1987年（昭和62年）の第30回大会からはファン投票10位から18位が対戦する「オリオン賞レース」も追加されました。
さらに2013年（平成25年）に京王閣で開催された第56回大会からガールズファン投票上位7名による単発レースが加わり、2017年（平成29年）の第60回大会からガールズファン投票8位から14位までが参戦する「アルテミス賞レース」も始まりました。
2016年（平成28年）以降、開催は毎年8月に。今年で63回を迎える歴史あるレースは、人気と実力を兼ね備えた競輪選手をずらっと並べた、オールスター真夏の祭典となったのです。
ちなみに来年2021年（令和3年）の第64回大会から、GIでは『競輪祭』に次いで2番目となるナイター開催になるため（5日間開催から6日間開催に変更）、オールスター真夏の夜の祭典となります。今年で最後になる昼開催のオールスターを存分に楽しみましょう♪
4月23日から5月14日までにインターネットなどで行われたファン投票の結果、男子1位は2年連続で脇本雄太選手（福井・94期）、女子は4年連続で児玉碧衣選手（福岡・108期）でした。
本当ならば今頃、オリンピックで走っていたはずの脇本選手を始めに新田雄大選手（福島・90期・ファン投票4位）や平原康多選手（埼玉・87期・ファン投票2位）などのS級S班の選手が9名全員が勢揃い。早期卒業でS級まで一気に駆け上った寺崎浩平選手（福井・117期）もオールスター競輪選手選考委員会の推薦選手として選出されるなど、若手人気選手も多数出場します。老若男女問わず、強くて人気のある選手はみんな出場するのがオールスターです。
ガールズには東京五輪出場予定でワールドカップメダリストである小林優香選手（福岡・106期・ファン投票4位）やナショナルチームの太田りゆ選手（埼玉・112期）。今年、絶好調の高木真備選手（東京・106期・ファン投票2位）や昨年の覇者である石井寛子選手（東京・104期・ファン投票3位）など、こちらもトップ選手が勢揃いします。ワクワクしますね。
戦いの舞台となるのは名古屋競輪場です。1949年開設。『オールスター競輪』は過去に6回、今年で7回目の開催となります。他にもGIでは『日本選手権競輪』を過去に4回。『高松宮記念杯競輪』を1回、GIIでは『共同通信社杯競輪』を2012年（平成24年）に開催しています。
これだけビッグレースが開催されるのは“日本一走りやすい”と評判の走路だからでしょう。走りやすさとスピードの出やすさを求めて設計されたバンク。2015年（平成27年）にバンク内の池を取り除いたことで湿気の影響がなくなって軽さも出て、選手からも人気の場です。
クセがないので先行、捲り、追い込みと、どんな戦法でも力を発揮できるバンクなのですが、カントが34度とややキツめで直線は長すぎないため、捲りが決まりやすいというデータもあり。スピードが出やすいため、カントを使って一気にトップスピードに持っていけるスプリント型で捲りが得意な選手は狙い目と言えるでしょう。
ちなみに2005年（平成17年）に2コーナー付近の建物を取り壊したため、風が吹き込むようになり、風向きによっては捲りの有利不利が変化するのですが、夏は台風が近づかない限り、風の影響は少ないでしょう。
男子もガールズも捲りが得意な若手選手のラインは穴で狙い目だということを覚えておいてください。一方で、スピードのある若手の先行選手が勢いそのままに逃げ切っちゃうこともあります。とにかく一気にスピードの出せる選手が先行でも捲りでも狙い目ということです。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために無観客となりましたが、インターネットを通じて好きな選手を買って熱い声援を送りましょう。それが選手を選んで投票したオールスターの楽しみ方です♪
