「僕たちはコロナで、自宅からでも学ぶことができることを知った」EXITと考える"いじめ問題" 転校や自宅学習など、環境を変える選択肢を
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 コロナ禍により、今年はすでに2学期がスタートしている自治体もある。そんな中で懸念されるのが、いじめの問題だ。20日の『ABEMA Prime』では、被害・加害の両方の経験を持つ研究者をゲストに、学校におけるいじめの問題を考えた。

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 教育研究者の山崎聡一郎さん(26、崎=たつさき)は、小学5年生の時、級友をかばったことでいじめの被害者になってしまったという。「きもい」「菌がうつる」などの悪口、さらには「殴る・蹴る」「持ち上げて床に落とす」といった暴力を受け、6年生になると、自分が飛び降りる姿を想像したり、首にひもを回したりするなどの自殺未遂も起こしてしまう。「2年生の時からいじめられていた友達がいて、何を思ったのか、小学5年生の時にかばった。すると“ヒーロー気取りかよ”ということになり、ずっといじめられていた子のいじめが止まらなかったどころか、自分もターゲットになってしまった」。

 地元の中学校には進学できないと考え、私立中学に進んだ山崎さん。ところが今度は、自らがいじめの加害者の側に回ることになった。ある時、自分といさかいを起こした後輩が部活に来なくなり、部長として話し合いを主催し、後輩を退部させる結論に至った。“部の雰囲気を乱された”という思いを抱いたものの、担任に「皆で追い詰めるのはいじめと同じ」と指摘されたことで、自らが加害者になっていたことに気がついたという。「いじめられることのつらさは分かっていたので、自分は絶対に加害者にはならない、悩んでいる子を救いたいと思っていたので衝撃を受けた。暴力や悪口ではなかったので、自分の中で知らず知らずのうちに“このぐらいはいじめにならないだろう”と感じていたのだと思う」・。

 最終的には仲直りができたものの、「やはり申し訳ないという気持ちは今でも消えていない」と話す。「もし気づいていなければ、今も加害意識を持っていなかったかもしれないし、相手は“山崎にこういうことをされて…”と悶々としていたかもしれない。そう思うとゾッとする。やはり自分なりの正義感とか、秩序を守りたいという思いから正当化されてしまいがちだが、実際には相手を傷付けているということがあると思う。いじめ問題は、このズレが難しい。これはハラスメント問題にも関わってくると思う」。

 SNSの普及により、「既読スルー」「なりすましで書き込み」「裏アカで誹謗中傷」「LINEグループ外し」「IDを勝手に他人にバラされる」「個人の秘密や情報・画像の流出」など、周囲に見えにくくなっている問題もある。「“大人にバレないように”という点では根本的には変わっていない。僕が中学生くらいの頃は掲示板や“学校裏サイト”で誹謗中傷していたのが、“裏アカ”などに移ってきているだけだ。ただ深刻なのは、家に帰ってからもいじめられる、“24時間型”になっているという点だと思う」(山崎さん)。

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 その上で山崎さんは、「いじめは“なくせないものだ”と思う」と指摘する。

 「起きてしまった時にいかに早く解決するか、被害者を助けるか、という対策が必要だ。また、まだまだ課題も多い法律だが、いじめ防止対策推進法があり、予防、早期発見、起きた時にどうするのか、犯罪になるようなケースだった場合に学校や保護者、地域がどう対応するのかについては細かく決められている。これをブラッシュアップすることも含め、認知を広げていく必要がある。いま悩んでいる子どもは、周りの大人に助けを求めたり、大人と一緒になって新しい環境に移る努力をしたりすることが大切だと思う。学区や地域によって対応は異なってくるが、少しずつハードルは下がってきていると思う」。

 山崎さん同様、小学生時代にいじめを経験し、中学受験をしたというフリーアナウンサーの柴田阿弥は「殴れば暴行だし、誹謗中傷やプライバシー侵害も罪に問われる可能性がある。それを“いじめ”というふわっとした言葉で隠しておくのは限界があると思う。そういうこともちゃんと教えるべきだし、先生たちも時代に合わせてネットの危険性について勉強する必要がある、また、子どもの側が、転校するという選択肢を知らないことも多いのではないか。私も別の学区に行くこともできたと、今となっては思う」とコメント。

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 お笑いコンビEXITのりんたろー。は「対策がどれだけ浸透しているかという問題もあるし、学校や友人などの環境によっても対応はかなり変わってくると思う。最終的に、自分の身は自分でしか守れない。僕にも自殺した友達がいるが、生きることを諦めることを選ぶという勇気を、その環境から飛び出すという方向に使って欲しいと思う。僕たちはコロナで、自宅からでも学ぶことができることを知った。中学3年間や高校3年間を投げ出すことになったとしても、その先の人生を生きていくために、環境を変えることにエネルギーを費やして欲しいと思う」と指摘、兼近大樹は「人間は絶対にいじめをしてしまうものだと思うし、いじめをしてしまう人たちは自分のしていることがいじめだと理解できていなかったり、心に何かを抱えていたりすると思う。そういうことをわかりやすく教育していくことも大事だと思う」と訴えた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

EXITりんたろー。「今いる場所がすべてじゃない」夏休みの終わりに考えるいじめ問題...
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