「ニュース番組やSNSはなるべく見ない」 共感しやすい「HSP」の人たちの生きづらさ
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 とかく共感を得ること、共感することが追求されがちなSNS時代、感覚が鋭いがゆえに悩む気質を持った人もいることをご存知だろうか。HPS(Highly Sensitive Person)といい、5人に1人が該当するという推計もあるという。

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「ニュース番組やSNSはなるべく見ない」 共感しやすい「HSP」の人たちの生きづらさ
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 漫画『HSP! 自分のトリセツ 共感しすぎて日が暮れて』(高野優)では、「友人から相談をされることが多い。頼りにされるのがうれしくて、一生懸命聞いて一生懸命考えてその結果悩む友人より私のほうがやつれる」「月曜はユウウツで体がふるえる、会社がイヤで朝から吐きそう」「テンションの低いメールは感染力が強いので注意」など、敏感で繊細なHSPの人の実体験が描かれている。

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 自らがHSPだと認識しているという保育士のななこさんも、「相談を受けると共感しすぎて疲れてしまう」「人の考えに共感しすぎて自分の意見がわからなくなる」「事件・災害のニュースを見ると強く共感して辛い」「友達が良いと言う物に共感して、すぐに買ってしまう」と話す。

 「子どもの頃から友達に“色んなところに気づくよね”とか“深く共感してくれる”と言われてきたので、人とは違うものを持っているとは思っていた。小学生の時に先生によく“色んな人の気持ちが分かる”と言われていた。“色んな人の気持ちに寄り添いすぎるのでもっと自分を出していい”と言われてきた。災害ボランティアに行った時、被災者の話を聞いて、あたかも自分が経験したかのように感じて、すごく苦しくなってしまった。眠れなかったり、夢に出てきたりして、すごく辛かった」。

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 関西大学の串崎真志教授(心理学)は、「“共感”には、立場や文化の異なる相手を理解する“認知的共感”と、人の気持ちを直感的に自分のことのように感じる“情動的共感”の2種類がある。性別でいえば女性の方が共感しやすく、年齢でいえば若い時の方が高く、年を取るにつれて鈍くなっていくが、認知的共感については、情報を集め、相手の立場に立ったり、状況を考えたりする練習によって高めることができる。一方、共感によって疲労を感じてしまうようになると、仕事も続けられなくなる。実際、病院にかかったり、カウンセリングを受ける方もいる。HSPも性格の範囲で人によって程度は様々だが、やはり不安症状や抑うつの症状がそれにプラスして出てしまうようになると医学的な診断カテゴリに入ってくるものになる。そうなると治療が生じてくる」と説明する。

 ななこさんも、共感をしすぎないために、生活の中で「ニュース番組は基本的に見ない」「SNSの投稿は極力見ない」「混雑した電車に乗る時は人を見ない。読書など違うことに集中。リラックス音を聴く」「感情的な人がいる場合、物理的な距離を置く」といった行動を心がけているのだという。「疲れてしまうことも多いので、短所にもなるが、人に寄り添えるというか、いろんな人の立場に立って物事を考えられるというのは長所だとも思う。うまく向き合っていければいいと思う」。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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