“戦慄”の左ハイ→失神KO、担架で退場…壮絶なケンカマッチに「今年のベストノックアウト」の声
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 ダウンの応酬となった激しいケンカマッチは、戦慄の左ハイキックによる失神KOで幕を閉じた。

【映像】“戦慄”の左ハイで失神KO

 9月22日にエディオンアリーナ大阪で開催された「K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K-1 秋の大阪決戦~」。朝久泰央と弘輝のケンカマッチは、1ラウンドで先にダウンを許した朝久が、2ラウンドに左右の連打でダウンを奪い返すと、その後、強烈な左ハイで弘輝を失神KOし、見事な逆転勝利を収めた。

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 父の教えのもと、独自の格闘術・朝久空手でライト級王者の林健太をKO。一躍その名を知られることになった朝久は「上の階級のチャンピオンも全員倒したい」と語るも、その威勢のいい発言とは対照的に寡黙な空手家でもある。

 対する弘輝は、ストリートファイトあがりの神戸の元不良。ケンカマッチを得意とするが、過去6勝のうち5戦でKO勝ちと格闘センスは抜群だ。朝久の蹴りと弘輝のパンチ、武道家とケンカ屋、格闘スタイルもキャラクターも、まさに水と油の戦いとなった。

 試合前から舌戦を繰り広げた両者。ゴングとともに普段は静かな朝久が溜まりに溜まった怒りを爆発させるように左右の蹴り、さらに左右のパンチで勢いよく前に。一方の弘輝は冷静に距離を潰しながら蹴りを封じていった。

 ローの挙動からせり上がるように伸びる朝久の鋭い前蹴りも、至近距離では威力が半減気味。手数は圧倒的に朝久だが、弘輝は一瞬の隙を見逃さず、強烈な跳びヒザ一撃で、朝久から先制のダウンを奪った。

 ほとんど組み合うような距離で続いた両者の攻防。ダメージが抜けきれないはずの朝久が足を止めて殴り合う展開に、ABEMAで解説を務めた魔娑斗も「格闘家というよりケンカ屋の戦いですね」とコメントするほどだ。

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 2ラウンド、前ラウンド後半で盛り返した朝久が、さらにギアを入れたかのような猛攻を仕掛ける。左右の前蹴り、大きなモーションのフックなど、気持ちを前面に出して弘輝を追い詰めていく。すると、2度目の左右のフックを顔面に受けた弘輝の動きが止まる。

 弘輝も起死回生のバックブローで反撃を試みるが、朝久が狙い澄ました顔面へのハイキック。さらに左右のストレートの連打。たまらずロープに寄りかかった弘輝は、串刺し状態で防戦一方になり、スタンディングダウンを宣告された。

 激しく鼻から出血する弘輝がファイティングポーズを取り、試合は再開。しかし、得意とする至近距離の打ち合いにも力が入らず、足を滑らす場面も。最後は朝久が右フックからの流れで、目の覚めるような左ハイキックを一閃。弘輝のアゴの付近を打ち抜いた。ダメ押しの一撃をもらった弘輝はダラりと脱力するように真横に崩れ、リングにうつ伏せに倒れ込んだ。顔面から出血し、ほぼ失神状態の弘輝だったが、最後まで目をしっかりと見開いていた。そんな弘輝のもとにすぐさまドクターが駆け寄ると、弘輝は担架でリングを後にした。

 この華麗なフィニッシュに視聴者も「綺麗に決まった」「これは今年のベストノックアウト」など興奮気味。一方、敗れた弘輝が失神したまま担架で運ばれるシーンが映し出されると「担架はえぐい」「アゴが折れたんじゃ…」「後遺症が心配」といった心配の声も聞かれた。

 試合ではキラーぶりを発揮した朝久だが、マイクを取ると一転、素朴な様子で「朝久空手見ていて面白かったですか?」とにっこり。勝利にも浮かれることなく、1ラウンドで喫したダウンを振り返ると「弘輝選手も強かった。自分も頑張るし、弘輝さんも頑張ると思うので、2人の活躍に期待してください」と死闘を繰り広げた対戦相手を讃えた。

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