“足立区滅ぶ”議員のLGBT差別発言に波紋 ゲイの孫を持つ81歳女性が抗議の手紙「治る治らないではない」
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 足立区議会自民党の白石正輝議員(78)が、「ゲイやレズビアンが法律で守られれば、足立区は滅ぶ」と発言し、波紋が広がっている。

「L(レズビアン)とG(ゲイ)についてだけは、もしこれが足立区に完全に広がってしまったら、足立区民がいなくなっちゃうのは100年とか200年先の話じゃない。私たちの子供が1人も生まれないということ。30年後40年後に次の世代いなくなっちゃう」

 上記は、先月開会した区議会本会議の一般質問の場で出た発言だ。なぜこんな言葉が白石議員から飛び出たのだろうか。

 区に事前に提出された一般質問通告書を見るとこのような記載があった。

「LGBTについては人それぞれの生き方であるから非難する気持ちはないが、正常な結婚をし、子供を産み育てることは、人として最も崇高な使命であると思う。学校教育の中で子ども達にしっかり伝えるべきと思うがどうか」

 内容は教育庁に対する質問として、提出されていた。

「普通の結婚をして普通に子供を産んで、普通に子供を育てることが、いかに人間にとって大切なことであるか。LだってGだって法律で守られているじゃないか、という話になったら足立区は滅んでしまう。教育の中でこの問題をどう取り上げていくのか」

 区議会本会議で持論を述べた白石議員。そんな中、1人の高齢の女性が抗議の手紙をしたためた。

「同性愛者の人は趣味とお考えではないでしょうか? もしそうだとお考えでしたら、とんでもない思いちがいなのです。生まれたときからで、治る治らないと云うものではないのです。自分がどうしても、どれだけ頑張っても、どうにもならないと云うのが、この性の問題なのです」

“足立区滅ぶ”議員のLGBT差別発言に波紋 ゲイの孫を持つ81歳女性が抗議の手紙「治る治らないではない」

 書いたのは、81歳の女性。筆を走らせたのは、ゲイである孫への想いからだった。

【映像】「とんでもない思いちがい」ゲイの孫を持つ81歳女性が出した手紙の内容(2分ごろ~)

「当事者にとっては死への思いを強くします。あまり詳しくない私でさえ、この様なお考えはおかしいと思います。もうこの世に居場所がなくなる…と、自殺に繋がります」

 孫の松岡宗嗣(まつおか・そうし)さんは、こうした祖母の訴えに「涙が出そうになりました」と胸の内を語る。

「祖母がすごく怒っていて、この発言に。孫としてもすごくうれしかったですし、当事者の一人としてもすごく勇気をもらえた。うるっとくるというか涙が出そうになりましたね」

 松岡さんは、LGBTに関する政策などの情報を発信する一般社団法人の代表を務めている。78歳の白石議員の発言に対し、81歳の祖母が抗議したことで、適切な理解に年齢は関係ないことを実感したという。白石議員の発言について、松岡さん自身はどのように思うのか。

“足立区滅ぶ”議員のLGBT差別発言に波紋 ゲイの孫を持つ81歳女性が抗議の手紙「治る治らないではない」

「LGBTばかりになることはあり得ないことなので、あり得ないことを取り上げて相関関係がないにもかかわらず、少子化と結び付けてLGBTを貶めようとすること自体が、許される行為ではない。政治家議員が(そのような発言を)行っていることが言語道断だと思う」

 さらに松岡さんは「普通に結婚をして普通に子どもを産んで」という言葉を取り上げ、「マジョリティにとっても暴力的な言葉になりかねない」と危惧する。

「政治家は、すべての人たちが大切な存在だということを発信するのも一つの仕事だと思う。排除するのではなく、大切な市民の1人だということを補説する発言を心がけてほしい」

(ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

【映像】LGBT差別発言の区議に81歳の祖母が抗議
【映像】LGBT差別発言の区議に81歳の祖母が抗議