ノアマットに新たな因縁が生まれた。発端は10月11日のエディオンアリーナ大阪大会、そのセミファイナルだ。
組まれたのは8人タッグマッチ。潮崎豪&谷口周平&モハメド ヨネ&稲葉大樹とM's Alliance(武藤敬司&丸藤正道&望月成晃&船木誠勝)が対戦した。
先発は現GHCヘビー級王者である潮崎と、M's Allianceの最新メンバー船木。全日本プロレス時代に絡んだことはあるものの新鮮な顔合わせだ。
そこから武藤が登場。武藤はGHCヘビー級のベルトを視野に入れていると公言しており、潮崎とのマッチアップが注目された。
たが、そこに割って入ったのが谷口だった。谷口はこの試合、武藤にターゲットを絞り徹底的に攻撃。場外戦を仕掛けると、コーナーに控えている武藤に突っかかる場面も。
谷口はN-1リーグ戦で2勝3敗と負け越し。不本意な結果に終わった。レスリングの実力者として知られるもののプロレスではなかなか爆発できず。ためこんだ感情を、レジェンドとの対戦にぶつけた形だ。
そんな谷口をバックアップしたのが、中継の解説を務めた小橋建太だった。小橋は試合中、谷口に「武藤選手からフォールを取るくらいじゃないと」、「ガンガンいかないと」と檄を飛ばしていく。
しかし武藤も黙ってはいない。船木がヨネをハイブリッド・ブラスターで仕留める横で、武藤は谷口に足4の字。試合が終わっても技を解かず、さらに立ち上がろうとする谷口の足にドロップキック。珍しく怒りの形相を見せた。
「きっかけは作れた。あとはこれがどこまで持続するか」
武藤に闘いを挑んだ谷口を、小橋はそう評した。さらに谷口はインタビュースペースでも武藤に「1vs1でお願いします!」とシングルマッチを直訴。「俺に得があるの?」とそっけない武藤だったが「まだやり足りない」と対戦を受諾。11月22日の横浜武道館大会での一騎討ちが決まった。
N-1の記者会見でも丸藤にこき下ろされるなど、歯がゆい状態が続いている谷口。ビッグマッチで武藤という超大物と対戦することで何かを掴むことができるか。大器覚醒への大きな、そしてもしかすると最後のチャンスだ。