10月11日にぴあアリーナMMで開催された「RISE DEAD OR ALIVE 2020 YOKOHAMA」。-63kgトーナメント準決勝で優勝候補本命の一人だった白鳥大珠が、直樹を相手に1ラウンド、右の眉を大きくカットして出血。予想外のTKO負けはファンに衝撃を与えた。その一方、大本命が敗れるという波乱、さらにTEAM TEPPENの同門である白鳥の敗戦を冷静に受け止め、那須川天心が思わず口にした「これだから格闘技は面白い」という発言に対して「格闘人生2周目の感じ」「身内だけど格闘家としていいコメント」などの反響が寄せられている。
この試合前、那須川は「今の白鳥くんは負ける気がしない」とコメントするなど、“RISEの顔”となった白鳥の強さに言及していた。それもそのはず、白鳥は昨年、梅野源治や大雅といった実力者にも勝利している。一方の直樹は自身を“ジョーカー”と称して大会でのひと波乱を予告。那須川も「相手の光を消す闘い方が上手い選手」と警戒を強めていた。
序盤、白鳥は得意の距離感を保ちながらロー、さらに軽いミドルや前蹴りなどをコツコツと当てる。一方の直樹は距離を計り慎重な間合い、時折ぐっと前にでて強いボディを打ち込んでいった。
しかし、幕切れは突然だった。直樹のハイキック気味の蹴りがヒザから白鳥の顔面を捉える。ダメージはなく軽くクリンチをして分かれた白鳥だったが、右眉の上をパックリとカット。鼻筋にかけて鮮血が滴っていた。すぐさまレフェリーが傷の深さを確認し、ドクターチェックを要求。止血を試みたものの、続行不可能と判断されTKOという突然の幕切れとなった。
チームメイトのまさかの敗戦にABEMAでゲスト解説を務めた那須川は「本当に直樹選手が持っていた。やはり運が大事なんですよ格闘技に。誰もが白鳥くんが勝つと思っていたと思いますが、こういうところで持ってくるのがジョーカーです」と結果を出した直樹を「持っていた」と称賛。さらに「これだから格闘技は面白い」とも続けた。
その発言を受け、一部のネットからは「チームメイトが負けてくやしくないの?」など疑問の声も上がったが、後に改めてリプレー映像を見ながら、(優勝した)原口健飛と白鳥との違いについて「原口選手は貰わずに勝てる。でも、白鳥くんはけっこう被弾することがあったので…そこは心配な部分でもあった。まさかこんな形でとは思わなかったですけど、格闘技のファンとして見たら面白いですね。何か起きるかわからないからなぁ…」と複雑な心境を明かしつつも、格闘技の醍醐味をニュートラルな視点で語った。
那須川が思わずこぼした本音に視聴者からは「天心の貫禄すごいな」「天心もう格闘人生2周目の感じだな」「身内だけど格闘家としていいコメント」などといった意見が多数寄せられていた。