飲み会の席でよく聞くそんなセリフも、20代の若者にとってはもはや同調圧力でしかないのかもしれない――。
ニュースサイト「しらべぇ」が、「1杯目にはとりあえずビールを飲みたい人の割合」という調査結果を発表。60代では男性が53.6%、女性が38.9%だったのに対して、20代男性では28.1%、女性に関しては20.1%だったことが明らかになった。
やはり現代において、“とりあえずビール”は同調圧力でしかないのか。街の若い女性に話を聞くと「最初の1杯だけ小さいコップでいいから(ビール)飲まなきゃという雰囲気はある」「イヤです。言われたら我慢して飲むかもしれないけど…とりあえずビールで、とりあえず生で見たいのがテンプレになっている」「太るからイヤ」など、さまざまな本音を明かしてくれた。一方、男性からも「まぁ、1杯目だけなら…」「強要されたらイラつく」など、好意的ではない意見も聞かれた。
株式会社酒文化研究所の狩野卓也代表取締役によると、1990年代からチューハイ(サワー)が流行の兆しを見せ始め、2000年代からウイスキー・ハイボールが台頭。そんな移り変わりの中で、“とりあえずビール”が広まったのは1970年代のことだという。狩野さんによると、当時のビールは“ちょっといいお酒”というイメージがあり、対する焼酎は少し安いお酒というイメージ、さらに日本酒に関してはお酌が必須。そこで、お酌が不要で一斉に揃うなどの理由から、ビールが1杯目の定番となったのだとか。
この“とりあえず”について、お笑いタレントの千原ジュニアが「いまの若い人たちの意見を聞いていると、何を圧としてとられるかわからない。距離をとるしかない」と対応に苦慮する様子で話すと、俳優でタレントの渡辺徹は「“とりあえず”をつけておけば、次は選択できますというエクスキューズ。他の高い酒も飲んでもらうからという手続きだったのかもしれない」と述べ、“とりあえずビール”が使われ始めた頃の時代背景を勘案しつつ持論を展開した。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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