12日、自身のブログで第1子妊娠を発表したタレントの最上もが。現在のところ、結婚の予定はなく、未婚の母として育てていく意向を示している。
この発表にTwitterでは、1万件を超えるリツイートと4万件を超える“いいね”が集まり、「おそらく計画的にシングルマザーになる道を選んだ最上もがますます格好いいな!」「選択的シングルマザーまじ応援する」といった声が寄せられている。
結婚せずに母親になることを選択する、“選択的シングルマザー”。総務省の統計によると、結婚をせずにシングルマザーになった女性は、2000年からの15年間で約3倍に増加している。
現在、1歳になる娘を育てるやまざきひとみさんも、選択的シングルマザーの1人だ。パートナーとの間で妊娠がわかったが、結婚を選択せず、シングルマザーとして出産し育てることを決意した。子育てをしながら、女性向けの動画をつくるプロダクションを運営する「アタラシイヒ」の代表を務めているやまざきさん。最上の発表については次のように話す。
「私もシングル(マザー)で産むことを最初から決めて産んだので。最上さんは『結婚の予定はございません』とコメントで発表されたと思うんですけど、出産するということと結婚をする予定がないということが、自然に最上さんの選択の中で選ばれたことなんじゃないかなと思いました」
大変なイメージもあるシングルマザーだが、つらいと感じることはあるのか。
「(つらいことは)実はあんまりなくて。少しデメリットがあるとすると、娘には私しか家族がいないこと。例えば旦那さんがいれば、旦那さん側と妻側とで最初から家族の数が多いという状況になると思うんですが、私の場合は実は母もシングルなので、彼女(娘)の家族が最初から2人しかいない状態。少し家族の数が少ないのはデメリットかなと思います」
一方、選択的シングルマザーという言葉が浸透してきていることについては「いい流れ」だと話した。
「シングルという形を選択しても育児のイメージがついている方が増えるということは、女性に選択肢をたくさん与えることにつながると思いますし、流れとしてはすごくいいのではないかなと思っています」
2020年度の税制改正大綱で、「寡婦(夫)控除」の制度に「未婚のひとり親」も加えられ、死別・離別した人と同じ水準になった。年間所得500万円以下の未婚のひとり親は、課税所得から最大35万円を控除し、所得税・個人住民税を軽くする。
そうした中、ニュース解説YouTuberの石田健氏は「課題もまだまだある。ひとつは制度の問題で、ひとり親の就業率は非常に高い一方、貧困の人が多いということが指摘されている。税金や制度を改善することや、女性の非正規雇用が多いといった問題を解決していく必要がある」と話す。
ここ最近では、浜崎あゆみなど影響力のある女性芸能人がシングルマザーを選ぶケースもある。石田氏は制度と意識の両方を変える必要があるとし、「芸能人の方がそういった選択をされることで社会の見方は変わってきたが、『何で結婚しないの?』『結婚っていいよ』という声もまだまだ大きい。伝統的な家族像や“結婚するべきだ”という意識が変わっていかないと制度も追いついていかないので、我々が意識を変えていく必要もある」と述べた。
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