「結婚したら寿退社だと決められていたのに、今度は非正規でいいから時々は働いてね、と…」政府が検討する“皇女”制度に懸念の声
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 55歳になられた秋篠宮さまが誕生日にあたっての会見で長女・眞子さまと小室圭さんのご結婚に言及されたことが話題になる一方、女性の皇族について、政府が「皇女制度」の創設を検討していると報じられている。

【映像】政府が検討する「皇女制度」

 現在、皇室には13人の女性がおり、そのうち、眞子さまを始め未婚の女性は6人となっている。ただ、一般の男性と結婚した場合、皇族の身分を離れることが定められており、将来の皇室の公務負担を懸念する声が根強かった。そのため、これまでも「女性天皇」や「女性宮家」の創設が議論されてきたが、今回の「皇女制度」は、結婚後の元女性皇族に「皇女」の尊称を贈り、国家公務員(特別職)として公的な活動を続けてもらうというものだ。

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 元朝日新聞記者で、皇室に関する著書もあるコラムニストの矢部万紀子氏は「働く女性の立場からすると、“とにかく人が足りないから働き続けて”、ということだけしか伝わってこない。働く人がどういう気持ちなのか、という思いが感じられない」と指摘する。

 「皇室を一つの組織として考えると、いわば最初から“結婚したら辞めてね”と、“寿退社”が制度で決まっている会社のようなもの。それ自体、働く側からするとテンションが上がらないと思うし、今度は“正社員は辞めることになるけど、非正規雇用として時々は働いてね”と言われるわけだ。皆様方が本当にパートタイムで働きたいと思われるのか、そうした確認もないまま、とにかく制度を先に作るという感じがしっくりこない」。

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 さらに矢部氏は「世論調査の結果を見ると、“女性天皇に賛成だ”という方が8割、“女系天皇に賛成”という方も7割に達していて、中には“愛子天皇待望論”のような強い期待を持っている方もいる。一方、男系男子に非常にこだわりを持った方もいる。そして、特にお若い方には“なんの話ですかね?”という方もいて、国民の関心が3つくらいに分かれているかなという感じがしている」と話す。

 「かつて秋篠宮さまは、公務について“選ぶものではないです”“働きかけがあり、それが納得性のあるものだったら引き受けます”とおっしゃっていた。そういう流れの中で自然と増えていってしまうもの。未婚の女性皇族は全員がご結婚され、高齢の方はお亡くなりになる、ということを前提にすれば、近い将来、皇室には悠仁さまお一人しか残らないのではないか、という現実がある。それを踏まえて、“とにかく人手が少ない。どうやって回していけばいいんだろう”という議論ばかりがなされてきたが、そもそも“公務とは何か”という議論をすることも必要だと思う」。

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 ジャーナリストの堀潤氏は「皇室は私たち国民の統合の象徴であるはずなのに、一部の保守系論客が中心の世界とゴシップの二つでしか皇室が語られていないところに不幸があると思う。そもそも、“保守派”とはなんなのか、ひとくくりに論じてもいいものなのか、それすら分からない。その状態で、一部の人達の思惑がメインストリームの意見であるかのように取り上げられ、議論が先送りされたり後退したりしている。 小泉政権の時に議論をしかけたものの、悠仁さまがお生まれになったことで中断してしまった。しかし本当はがっぷり四つで議論を続けるべきだった」とコメント。

 「僕は自分の思想は“リベラル”だと思っているが、1000年以上にわたる長い歴史を持った皇室というものがある国は世界的にも珍しい。その中で積み上げられてきたものはなんなのか、その価値をひとりひとりがしっかりと議論しないままで決められていくということは、本当にもったいない。学校教育の現場でも、皇室とは何か、といったことについて真正面から教わる機会がない。そういう状況を変えていく必要があるんじゃないか」。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

【映像】眞子さまご結婚後も公務継続? 女性皇族たちの生き方
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小室圭さん「結婚に対する思いに変わりはない」
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