将棋の竜王戦七番勝負第5局が12月5、6日、神奈川県足柄下郡「ホテル花月園」で行われ、羽生善治九段(50)が豊島将之竜王(叡王、30)に84手で敗れた。この結果、シリーズ成績1勝4敗で挑戦失敗。タイトル100期がかかったシリーズだったが、前人未到の大記録はおあずけとなった。
【中継】豊島将之竜王、初防衛!羽生善治九段のタイトル100期阻む
2年ぶりに大舞台に帰ってきた羽生九段だったが、50代でのタイトル獲得には届かなかった。第1局に敗戦するも第2局に勝利。タイで迎えた第3局が、シリーズの流れを決める一局となった。終盤まで勝勢だったものの、痛恨の逆転負け。豊島竜王も「3局目がやっぱり最後までわからない将棋だったので、印象に残っています」と振り返るように、ここから3連敗となった。
第3局後には、無菌性髄膜炎を発症し入院する事態にも見舞われた。退院後は体調も戻し、元気に対局をこなしてきたが、竜王戦においては流れを変える1勝をもぎ取ることはできなかった。対局後、羽生九段は「久しぶりの2日制でしたけど、自分なりには充実して指せたとは思います。細かいところでミスはたぶんあったと思うので、そこは反省材料になると思います」と、淡々と質問に答えていた。
他のタイトル戦でも挑戦権に近いところで戦い続けているだけに、タイトル100期への再挑戦は決して遠い位置ではない。40代のタイトルホルダーもいない中、50歳のレジェンドはさらに戦いを続ける。
(ABEMA/将棋チャンネルより)