インタビュー前、読者プレゼント用のチェキをお願いするとスッと”合掌ポーズ”で撮影。「このポーズが気に入ってて」とニヤリ。イケメン然とした端正な顔立ちとすらりとした立ち姿、そして独特なユーモアで関わる人の心を掴む俳優・渡邊圭祐。2018年に「仮面ライダージオウ」(テレビ朝日系)で俳優デビューするやいなや妖艶な雰囲気と確かな演技力で注目を集め、2020年は大ヒットとなったドラマ「恋はつづくよどこまでも」(TBS系)や「MIU404」(TBS系)に出演。お茶の間の認知度もグッとあがり、若手俳優最注目株となった彼は一体どんな人なのか?渡邊圭祐の素顔を覗いてきた。
「恋つづ」同期会の企画が上がりつつも…同業者のスケジュールを気にして誘えない?気遣いの人・渡邊圭祐
ーー本日はよろしくお願いいたします。先ほどのポーズの件もそうですが、渡邊さんにはミステリアスな魅力がありますね。
渡邊:よく言われます。
ーー実際もミステリアスなんですか?
渡邊:…ミステリアスな方だと思います(笑)。
ーーやはり。今年は「恋つづ」「MIU404」と話題作に立て続けに出演されてましたね。幅広い世代の方にその魅了が広まったのでは。ファンの層の変化を実感しますか?
渡邊:学生さんが増えたかなと思います。SNSでのメッセージだったり、街で声かけられるもありました。みんなすごいなって思いました。マスクして帽子かぶってるのによく気付けるなと。僕猫背なのに。実際のサイズよりちょっと小さくなってるはずなんですけど(笑)。女子中高生、大学生、増えましたね。「恋つづ」のおかげで、女学生から票が集まりましたね。キュンキュンするドラマでしたから。
ーー正直、売れたという実感はありますか?
渡邊:全くないです。個人的にただ運がよかったなという1年でした。この運が続けばいいなと思います。もっともっと忙しくなりたい。
ーー忙しい方が安心しますか?
渡邊:と、いうよりも東京での暇の潰し方がわからなくて(笑)。地元(仙台)にいたときは、暇だったらとりあえず「飲みに行こうよ!」ってグループLINEに流せば、誰かしらは釣れたんです。誰か1人は来れちゃう。でも、東京にはそんな繋がりがないので。
ーー佐藤健さんの「たけてれ」でドライブをしているときにも、「まだ東京に慣れない」というお話をされてましたね。今もそれはありますか?
渡邊:撮影したのが2月、3月だったんですけど、それから慣れ具合はあまり変わってない気がします。どこに何が美味しい店があるとか、まだ知らないんです。東京ってどの駅に行っても、何かしら美味しいものがありますよね。これは仙台っ子のよくないところなんですけど、それが面倒で(苦笑)。仙台だと、仙台駅で遊べば何でもあるので。
ーー地方都市はそうですよね。
渡邊:そうそう。和洋折衷なんでも美味しい店が仙台駅にあるので。東京だと色んなところにあるので逆に選びにくいという。あと、どこかに行って美味しいものを食べたとしても、帰るのがめんどくさくなってしまうんです。
ーー酔ったら眠くなっちゃうとか?
渡邊:いえ、眠くはならないですけど、酔ったら、10分くらいでは家に帰れる距離でいたいんです。仙台時代からそうなんですけど、東京だとそうもいかない。電車に乗る距離だと30分くらいかかったり、乗り換えあったり、終電気にしなきゃいけなかったり。あと、シンプルに友達が少ないというのもあるんですけど(笑)。”東京”知らないですねぇ、僕。
ーーそれこそハンサムのメンバーや事務所の先輩、共演者の方と仲良くなったりしてそうですが。
渡邊:仲良くはなってます。「ご飯行こうね」って連絡もあったりするんですけど、コロナ禍で実現できていないんです。「恋つづ」でも、同期役を演じた上白石萌音ちゃん、吉川愛ちゃん、堀田真由ちゃんと「同期会をしよう~」って話を撮影終わりからずっとしていたんですけど、「自粛期間でできないねー」ってなっちゃって。「できるときになったらやろうよ」って話してたらもう11月。みなさんお忙しいですし、4人で集まるとやっぱりリスクがあるので。
ーー連絡は渡邊さんからされるんですか?
渡邊:(即答で)しません!僕からはしないです。芸能界の方って、不規則な生活というか、土日休みでもないので、いつが休みがわからないじゃないですか。「どうせ仕事してるだろうな」と思うとできないんです。たとえばインスタのストーリーとか更新してて「暇だなー」とか言っていたら連絡できるんですけど。不確定要素が多すぎて億劫になってしまいます。
ーー気遣いの方ですね。
渡邊:気を遣ってしまいますね。自分のそういう感覚がなくなればいいのにと思います。気にせずに連絡できる友を作りたいです。いるっちゃいるんですけど。
ーーおぉ!それは東京の方です?
渡邊:はい、東京にも。役者をやってる人で。
ーー差し支えなければ、どなたか聞いてもいいでしょうか。
渡邊:えー……誰にしよう(笑)。『ブレイブ -群青戦記-』(2021年3月12日公開)で共演した福山翔大。彼になら送ろうと思えば送れます。飯島寛騎や中尾暢樹もガンガン送ろうと思えば送れるけど……送ってないです(笑)。みんなお酒が好きだし誘いやすいはずだけど、仕事してるってのは聞いているし。でも、僕はあまり誘わないので、気を遣われたら嫌だなと思うんです。あまり普段誘わない人から誘われたら嬉しいじゃないですか。その感覚で、「明日仕事なのに、あいつせっかく誘ってくれたしな」って無理して来られたら申し訳ない。
ーーそこでも気遣いが!(笑)
「手のひらの上で全て転がしてます」渡邊圭祐のテクニカルな笑い
ーー気遣いの渡邊さんは、新しい現場に入るときに緊張しますか?
渡邊:それはないです。「自分でいればいいだけ」と思っているので大丈夫です。もちろん無礼がないように気をつけますが、そこはあまり気にせず。
ーー渡邊さんはユニークな方なので、みんなが寄ってきそうですね。
渡邊:現場によります。今は映画の撮影をしてるんですけど、その現場ではめちゃくちゃいじられてます。久々にこんなに100%でいじられるんだって驚いています。普段は自分からいじられにいくという感じなんです。ちょっとボケてツッコまれる要素をいれるというか。
ーーそれはだいぶイメージが違います!クールな見た目に反して関西人っぽい一面もあるのですね。
渡邊:確かにクールに見られることが多いですね(苦笑)。「モテるためにはしゃべらなきゃいいのに」と言われます。でも、「喋ってる方がいいね」と言われることが最近増えてきました。我ながら、メイクさんからは評判いいです(笑)。「MIU404」のときに「渡邊さんっていい意味で素人っぽいですね」って言われたんです。どうやらメイク中に僕、めちゃくちゃ喋ってるらしいんです。そんな感覚はなかったんですけど。その会話が、なんともない内容で(壁がない)。役者さん同士だとやっぱりちょっと気を遣うんですけど。「ひょっとしたら今次のシーンのこと考えてるかも」とか考えると、基本話しかけれない。
ーーまた気遣いが。ハンサムのメンバーの中でもおもしろキャラが出ちゃってそうですね。
渡邊:出ちゃってますね(笑)。あまりハンサムにそういうキャラクターがいないので、
ーーみなさん好青年で素敵な方ばかりのイメージです。
渡邊:真面目な好青年が多いです。なので、やりやすいですよね。自分の(キャラの)はめ方がわかりやすいので。「あぁ、この枠も空いているわ」くらいな感覚です(笑)。小関裕太とかがちょっとドジなことして「可愛い~」ってみんなが笑う。愛されゆえの笑い。自分はテクニカルな笑いです。手のひらの上で全て転がしてます(笑)。
ーー笑いに飢えてますね!(笑)
ーーハンサムだと、演技だけでなく歌やダンスもやらなければいけないですよね。
渡邊:そこが難しいです。よくみんなできてるな、体力よくもつなって感じです。アーティストさんの凄さがわかります。エネルギーがもたないです。観ている方の歓声や熱気も凄いので、僕なんかは吸われてる気さえします(笑)。
ーー(笑)でも、渡邊さんは学生時代からキャーキャー言われることに慣れていたのでは?
渡邊:いやいや、そんな思い出があまりないんですよね…ってある!うわ、俺、モテエピソードあるじゃん!(笑)
ーーどんなモテエピソードですか?教えてください。
渡邊:中学校3年と高校1年生の時です。同じ学年にはモテなかったんですけど、2個下の学年にキャーキャー言われてました。他の学年の人からしたら、話したことなかったら話しかけにくいみたいで、ミステリアスに見えて(笑)。廊下を通るときに1年生たちがじーっと見てたりしました。そこを気持ちよさそうに歩いてましたね(笑)。でも、今がストレートなキャーキャーを1番感じてます。
ーーそれはモテてますね!(笑)渡邊さんはバラエティにも向いてそうですね。
渡邊:どうでしょうか。気を遣ってしまいそうですけど(笑)。でも、少人数でだらだら喋れそうな番組に出てみたいです。名古屋でやってる「千原ジュニアのヘベレケ」(東海テレビ)や「ダウンタウンなう」(フジテレビ)のようなお酒飲みながら喋るような番組に出てみたいです。
ーーものすごく見てみたいです!今後の渡邊さんの活躍も楽しみです。
なお、帰りがけに教えてくれたのだが、渡邊の好きなお酒は「ビール」。酔っても見た目は変わらないが、「めちゃくちゃ喋る」ようになるとのことだ。来年以降もますます活躍の場を広げ、魅力を開花させていきそうな俳優・渡邊圭祐に注目だ。
写真:You Ishii
テキスト:堤茜子