神奈川県の圏央道を走っていたワゴン車が後ろから走行してきたバイクのハイビームに腹を立てて一般道まで執拗なあおり運転を続け、パトカーが目の前に停車しているにもかかわらず、信号で停車したバイクの男性に言いがかりをつけ、殴打する事件が起こった。
バイクの男性は全治2週間のケガを負ったが、取材に対して「距離を取ろうとしていたが、必要以上に追われているような感じだったので、不安というか恐怖みたいなものはあった」と当時の心境を振り返っている。
ワゴン車の男性に怒りを与えたハイビームだが、そもそも道路交通法によると、夜間の走行ではハイビームにするのが原則で、対向車や前方の車の障害となるとき以外は、ハイビームにしなければ罰金の対象にもなる。では一体、ハイビームはなぜ人を不快にさせてしまうのか。
名古屋大学大学院眼科学分野の西口康二教授は「(人は)強い光が目に入ると本能的に不快に思って目を背けてしまうような行動をとる。現実的な危なさと直結しているというか、怒りを助長してしまう要素になり得る」と分析した。
では、専門家の見解はどうか。自動車ジャーナリスト協会会長の菰田潔氏は「夜走行するときはハイビームで走るのは原則というのは正しい。ただ、先行車や対向車がいる場合はロービームに落とさなければいけない。だから後ろから来たバイクが眩しいと文句を言ったバンの男性の主張は正しい。ただ、殴るのはダメ」と話す一方、仮に自身が今回のワゴン車の立場であったと仮定して「ウインカーをつけて『先行けよ』として、相手にしない運転が一番いい」とトラブル回避の方法を示した。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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