「“スマイル0円”ではない。非常にパワーを持っている」 “笑顔”がもたらす社会貢献とは
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 「SDGs(持続可能な開発目標)」と言えばどんな取り組みが思い浮かぶだろうか。紙ストローやリサイクルなどのエコ活動に、貧困問題や食品ロスなど。

【映像】笑顔を感知して除菌液を噴射する装置とは

 しかし、“実はこれもSDGs”というニッチな取り組みはある。子どもから大人、障害者も参加できるユニバーサルなヨガ、略して「ユニヨガ」。ダイエットだけでなく美容、健康、心のやすらぎを求めるヨガブームの中、実はヨガをすること自体がすでにSDGsだという。

 ヨガ教室「caapashanti」の濱崎香織代表は「SDGsの17個の目標の中に健康と福祉という項目がある。ヨガは健康であるものを目指すので、SDGsに貢献できるのかなと思う」と話す。自分自身の健康もしっかりとしたSDGsの目標だ。

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 さらにもっと簡単な取り組みも。総合人材サービス「パーソル」本社の入口で、鏡に向かってやたらと笑顔を振りまく社員たち。実はこれ、カメラで感知する笑顔測定器だ。笑顔でポジティブな職場環境を目指すのが狙いで、笑うことはSDGs8番目の目標「働きがいも経済成長も」に当てはまる。さらに、そこから検出した笑顔をポイントとして貯め、SDGs関連団体へ寄付する取り組みも行っている。

 他には、笑ったと感知すれば除菌液を噴射してくれる装置「エミーウォッシュ」なるものも。マイネム株式会社代表の末吉隆彦氏は「笑顔になると除菌液が出る装置。逆に言うと、笑顔にならないと除菌液が出ない装置だ」と話す。

 17日の『ABEMA Prime』は末吉氏を招き、笑顔がもたらす社会貢献について考えた。

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 なぜ笑顔に注目したのか。経緯について末吉氏は「ずっとソニーでパソコンを作っていて、15年前に独立して笑顔の話を始めた。笑顔の練習のアプリケーションを作ったりゲームを作ったりといろいろやったが、広告やイベントはその場で消費されてしまうので、もっと長期的な笑顔とか幸せみたいな話をやりたいなと。そう思った時に幸福学、ウェルビーイングリサーチやハピネススタディといったものに出会った。どうしたら笑顔から社会的なインフラというか、笑顔からあふれる感謝の循環みたいなものができるのか。僕はテクノロジー出身なので、テクノロジーがどう寄与できるかというところに興味があった。笑顔には免疫力を上げたり、健康に寄与することもあるし、笑顔になると勝手に脳が反応してポジティブになる。そのような効能をうまく取り入れようと考えたのがきっかけだ」と話す。

 一方で、笑顔を強要されるのが嫌だという意見もある。「それはおっしゃる通りだ。実際に9月から商品化して出しているが、『なんで笑わないといけないんだ』『不便じゃないか』『メンタル的にそういう状況じゃない』というような話ももちろんあると思う。確かにそこは主観的なものなので、どんなシチュエーションでも効くかどうかは課題ではある」と末吉氏。

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 2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は「作り笑顔をみんながうまくなることになんの意味があるのか。表情筋が動いて関連するというのは最初の段階ではそうだが、誤解だというのを人間の脳は簡単に見抜くので、途中から何の楽しさもないのに口角だけ上げているという状態になって本末転倒になると思う。会社に入る時に500円ボーナスをあげるとか、今日は1万円だというなら笑顔になる。嫌々会社に行っているのに、無理やり作り笑顔で働かされて、帰る時にも笑顔にならなきゃいけないという方がメンタルへのダメージがでかいと思う」と疑問を呈した。

 末吉氏はこの先、笑顔の研究をどのようなものにしていきたいのか。

 「基本的には“スマイル0円”ではないということ。非常にパワーを持っている。もちろんできることは限られているし、SDGsのためだけにやっているわけでもないが、自社の利益と社会価値・貢献というのをバランスさせてどうデザインできるかということに興味がある。今回(エミーウォッシュ)は感染症予防。3年前に企画したのでコロナの話は予想だにしていなかったが、感染症は80以上ある社会的な課題で、笑顔づくりと感染症予防を掛け合わせようと考えた。笑顔づくり×社会課題解決だ」

ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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