1月31日に東京・ニューピアホールで開催された「プロフェッショナル修斗2021開幕戦」の第一部で、石井逸人(TRIBE TOKYO M.M.A)がよしずみ(HAGANE GYM)に対して1ラウンド、腕ひしぎ逆十字固めで完勝。鮮やかな1本勝ちを飾った一方で、勝負が決した直後、よしずみに対して舌を出し、中指を立て喜びを露にした石井の行為が波紋を広げている。
修斗の登竜門であるリーグ戦「インフィニティリーグ2020バンタム級」として行われた試合は、勝ち点4でトップのよしずみを追う勝ち点3の石井による直接対決となった。
両者序盤から積極的に近い距離でローやミドル、前蹴りなど多彩な蹴りで距離を探る展開は、1ラウンドで「一本もしくはKO」で最高4ポイントが貰えるインフィニティリーグならではのスリリングな展開だ。
リーチを生かすよしずみがワンツーでパンチを繰り出せば、近い距離で勝負をしたい石井はカーフぎみのローで対抗。さらにプレッシャーをかけたい石井は、左パンチを伸ばして攻撃の糸口を探っていく。
よしずみのワンツーの距離感に苦戦気味だった石井はラウンド後半、カーフキックを効果的に使ってよしずみの足を止めると、残り1分、よしずみの左足をとった石井がテイクダウンに成功。一度サイドポジションに固めてから一気に腕を取り、腕ひしぎ十字固めを極めてタップを奪った。まさに完勝だった。
しかし勝利後、敗者に対して舌を出し、中指を立てて喜びを露にした石井のパフォーマンスに話題が及ぶとABEMAで解説を務めた大沢ケンジは「またヒールの選手がでてきました」と苦笑い。ゲスト解説の朴光哲は「(試合は)素晴らしかったです」と石井の戦いぶりは称賛したが、「そのあとの感じは、いかがなものかと思いますが…」と苦言を呈した。
このシーンについては、視聴者からもさまざまな反応が。「キャラは嫌いだ」「態度が悪い」など批判的な声が多く上がった一方、「チャンスでしっかり決めるのは強い」「格闘家はこれくらいがいい」「真面目に練習さえしてれば、ヒールキャラってことでもう貫いたほうがいい」など、意見は割れた。
なお、この勝利で勝ち点4を加えて合計7点でインフィニティリーグのトップに躍り出た石井は、5月に行われる野尻定由戦との一戦に臨むことになる。