緊急事態宣言下の深夜に銀座のクラブを訪れ、公設秘書の政治資金キャバクラ支出も発覚した公明党の遠山清彦前幹事長代理が今月1日、「政治への信頼を傷つけた」として議員を辞職。今年行われる衆議院選挙への出馬も取りやめることなどを明らかにした。
一方、緊急事態宣言下に銀座クラブをはしごした問題で「一人で行った」など虚偽の説明を行っていた自民党の松本純元国家公安委員長、同席していた大塚高司国対副委員長、田野瀬太道文科副大臣の3人は議員を辞職することなく、自民党の離党勧告を受け、離党することを同日に表明。3人そろって謝罪会見を行った。
辞職と離党という対応の差に批判が広まっているが、ジャーナリストの山路徹氏は離党にとどまった3人の対応について「次の選挙は有権者と相談して決めると言っているが、考えられない。国民をなめている」と憤る。
遠山氏の辞職について、7月4日に行われる都議会選挙が関係していると指摘したのは、国際政治学者の舛添要一氏だ。舛添氏は「都議会の選挙があり、いずれ衆議院の解散がある。都議会というのは公明党にとって権力のスタート。国政以上に落とせないので、パッと切って、神奈川6区から公明党は出さないという判断を下した」と述べ、遠山氏の辞職は公明党が選挙を意識しての決断が背景にあったと解説した。
この話について政治ジャーナリストの細川隆三氏は「公明党の場合、選挙になると支持母体となる創価学会が大車輪で選挙運動をやっていく。その中の中心になるのが、婦人部。ここに睨まれたらダメ。婦人部はお金と女性がらみの問題を一番嫌う。キャバクラに行ったということは女性問題ではないが、経費を政治資金に計上していたという話になったら、創価学会の婦人部としてはダブルでアウト。もう選挙にはならない。(仮に遠山氏が)一人で頑張ろうとしても、立っていられない」と話し、遠山氏の辞任劇の裏側について触れた。
その一方、離党にとどまった自民党の3人については「いつもの自民党の責任の取らせ方」と指摘すると、会見で最も気になったこととして「(3人が)頭を下げている後ろに『国民のために働く』と書いてある菅さんのポスターがあった。なぜ、こんなところでやらせたのか。菅さんは本当に迷惑。ほとんどコントだ。菅さんにしたら不愉快極まりない。」などと述べた。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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