政府は1日、菅総理大臣の長男らから7万円を超える接待を受け追及されていた山田真貴子内閣広報官について、持ち回りの閣議で辞職を決定した。
山田氏は先週国会で、菅総理の長男らから受けた接待について、「一般的な懇談で働きかけはなかった」と説明し辞職を否定していた。また、菅総理も「女性の広報官として期待している」として続投させる考えを示していた。
「(山田氏の)気配りの凄さは菅さんにとっては利点だが、それがすべて裏目に出始めたというのが今の状況ではないかとみている」
辞職の前日である先月28日、菅総理を取り巻く環境をそのように説明したのは国際政治学者の舛添要一氏。舛添氏はその理由について次のように続けた。
「山田内閣広報官は前の職が総務省の審議官。総務省の幹部なんです。菅さんらしいと思うのは、彼が提案して安倍さんが山田さんを女性初の秘書官にした。今度は内閣広報官にした。なぜかというと、記者会見の司会をやる。フリーの人やネットの記者は別だが、テレビ局の記者は会社を抱えて質問をする。そのときにあまり酷い質問をしたときに、山田さんは総務省の審議官だった人なので心証を悪くする。極端なことを言えば、意地悪をしようと思えば古巣の総務省に『こんなことがあるなら、電波を止めないといけないな』となる。私が記者だったら、あまり厳しい質問ができなくなる。もちろん女性ということもあるが、そういうところも計算して彼女を連れてきたのだろう」
そのうえで舛添氏は前述のような指摘をしたのだ。舛添氏の意見に対して「接待の相手が総理の長男ということで表に出たというのもあると思うが、霞が関において接待は日常茶飯事にあるのか」と千原ジュニアが聞いた。
すると舛添氏は「権力を持つといっぱい人が寄ってくる。寄ってきて仲良くなった時に切るのが難しい。そうすると、頼まれれば色々なことをOKすることはあり得る。官房長官の時は裏方だったので目立たないが、総理になると止めなければならない。そもそも接待は禁止だ」と応じた。
また舛添氏は「菅さんが総務大臣の時の秘書官に長男を採用している。大臣の長男で秘書官だったら、役人は全部知っている。とくに幹部の職員はそこにお願いに行くこともある。そういったことも重い。総務大臣秘書官を菅大臣の時にやったというのも重い」と付け加えると、千原ジュニアは「これが出てきているだけで、他にも、うじゃうじゃあるのだろう」と残念そうに話した。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側