殴り倒されたら殴り倒し返す。わずか74秒で3つのダウンが飛び出す乱打戦に視聴者の興奮が一気に沸点に達し「もはやケンカ」「無茶苦茶だ」「鳥肌が立った」など驚きの声があがった。
2月28日に横浜アリーナで開催された『RISE ELDORADO 2021』で、鈴木真彦(山口道場)と溜田蒼馬(CRAZY WOLF)が対戦し、1ラウンド序盤からダウンを奪い合うスリリングな展開に。開始から1分14秒、鈴木が溜田の飛び膝に右のストレートをカウンターで合わせキャンバスに葬った。
長年の目標だった那須川天心への挑戦権をかけた「DEAD OR ALIVE -55kgトーナメント」では惜しくも決勝で志朗に敗れ、悔し涙を流した鈴木の再起戦。相手の溜田は今回がRISE初参戦だが、12勝のうち11KO勝ちと“KO率90%男”の異名とともに乗り込んで来た要注意人物だ。
試合は開始直後に鈴木のボディ打ちを皮切りに、両者ロープ際での凄まじい打ち合いに。一気に距離を詰めた溜田に応戦した鈴木が左フックを打ち抜き開始25秒で最初のダウンを奪う。
リングに手を突き落ち着いて立ち上がった溜田は、試合再開とともに仕留めにかかった鈴木の左に反応すると、わずか14秒でカウンターの左フックでダウンを奪い返した。息もつかせぬ展開にABEMAの視聴者から「返した!」「ケンカかよ」「鳥肌が立った」など言葉にならないコメントが並ぶ。
ゲスト解説の青木真也も「お互いが手の距離でやり合うのはリスクがありますよね」と述べ、“リスク度外視”で潰し合う両者について語るなか、今度は溜田がとどめを刺そうと鈴木を追ってコーナー際で連打を披露。
この連打を被弾しながらも頭を振って逃れた鈴木は、一度足を使って後ろに下がり距離を取ると、溜田が飛び膝で追撃。とその時、鈴木が着地の反動で前に出た溜田の顔面めがけて強烈な右ストレートを打ち抜いた。まともに被弾した溜田の動きは一瞬してフリーズし、そのまま大の字になって後ろに崩れ落ちた。
ド突かれたらド突き返す、計3つのダウンが交錯するジェットコースターのような試合にファンは「すげえ試合だ」「無茶苦茶だ」「刺し違える覚悟の勝負にしびれた」と大興奮するなか、青木は「お客さんとしては素晴らしい試合ですけど。選手セコンドとしてはオススメできない試合ですよね…」と壮絶な展開に苦笑いを浮かべていた。