ここが優勝候補とトップ棋士も警戒 105人参加の「エントリートーナメント」開催 上位3人がチーム結成/将棋・ABEMAトーナメント
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 数々のトップ棋士たちが「ここが優勝候補になるのでは」と警戒するチームが誕生する。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」は、3月27日に放送されたドラフト会議で、リーダー棋士14人が2人ずつ指名。3人1組、14チームが完成した。だが、今回の出場チームは「15」。残り1つは、指名されなかった棋士が、エントリー制で最後の1チームに入るべく、トーナメントを戦うことになった。ここに集まったのは計105人。持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算という独特のルールを勝ち抜いた棋士により15番目のチームは、間違いなく適性十分だ。

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 ドラフト会議では、トップ棋士たちがそれぞれの思い、戦略を持って指名を重ねた。リーダー含め42人の棋士が既に出場を決めている。実力者たちもかなり指名はされたが、それでもトップ棋士たちが、警戒心を緩めないのは、独特な超早指しの適性を重視するからだ。

ここが優勝候補とトップ棋士も警戒 105人参加の「エントリートーナメント」開催 上位3人がチーム結成/将棋・ABEMAトーナメント
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 個人戦だった第1回、第2回、団体戦となった第3回と全て優勝を果たしている藤井聡太王位・棋聖(18)は、「予選(エントリートーナメント)を勝ち抜くというのは、正直ドラフトで選ばれるよりも大変なんじゃないかという気がするので、優勝候補になるチームなのかなと思います」と、いきなり「優勝候補」という言葉を口にした。また、“現役最強”とも呼ばれ、タイトル三冠を保持する渡辺明名人(棋王、王将、36)も「勝ち抜いてきているから、適正があるわけでしょ。ドラフトは実績のある人、今勢いがある人が選ばれるわけですけど、予選から勝ち上がってきた人とどっちが強いのか非常に楽しみです」と、興味津々といった具合だ。

 エントリートーナメントは関東A、Bブロック、関西ブロックの3ブロックに分けて実施。それぞれの優勝者がチームを結成する。既に各ブロックのベスト4までは明かされており、4月3日には各ブロックの準決勝、決勝の模様が放送される。まさに下剋上を成し遂げようと、強い思いを持って戦いに臨んだ105人の中から、トップ棋士も恐れるチームを作り上げるのは、どの棋士か。

関東Aブロック・ベスト4  梶浦宏孝六段、田中悠一五段、井出隼平五段、杉本和陽四段

関東Bブロック・ベスト4 塚田泰明九段、松尾歩八段、三枚堂達也七段、藤森哲也五段

関西ブロック・ベスト4 小林裕士七段、増田裕司六段、出口若武五段、黒田尭之五段

◆第4回ABEMAトーナメント 前回までは「AbemaTVトーナメント」として開催。第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦になった。チームはドラフト会議により決定。リーダー棋士が2人ずつ順番に指名、重複した場合はくじ引きで決定する。第3回は12チームが参加し永瀬拓矢王座、藤井聡太王位・棋聖、増田康宏六段のチームが優勝、賞金1000万円を獲得した。第4回は全15チームが参加。14チームは前年同様にドラフトで決定。15チーム目はドラフトから漏れた棋士によるトーナメントを開催、上位3人がチームを結成する。対局のルールは持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チーム同士の対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負に変更された。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。

第4回ABEMAトーナメント [エントリートーナメントの軌跡]関東Aブロック
第4回ABEMAトーナメント [エントリートーナメントの軌跡]関東Aブロック
第4回ABEMAトーナメント [エントリートーナメントの軌跡]関東Bブロック
第4回ABEMAトーナメント [エントリートーナメントの軌跡]関東Bブロック
第4回ABEMAトーナメント[エントリートーナメントの軌跡]関西ブロック
第4回ABEMAトーナメント[エントリートーナメントの軌跡]関西ブロック
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