「妊婦の大変さを痛感」「荷物を持ってと言いたくなる」“妊婦体験”した自民党議員に密着
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 8日、自民党の男性議員3人が妊婦体験に挑戦した。1泊2日で行われた妊婦体験は、自民党青年局が「妊婦の抱える困難さや課題に対して理解を深める」という狙いで発案されたもの。

【映像】おなかやバストを再現 “妊婦体験”に使われた重さ7.3kgのジャケット

 チャレンジしたのは、若手の国会議員3人。そのうちの一人、鈴木憲和議員に密着取材を敢行した。

 ぽっこりとおなかの部分が大きく膨らんだジャケットは、妊娠7か月に当たる7.3kgの重さがある。着用の際に「逆です、前です」と注意を受けながらジャケットを着た鈴木議員。着用してからおよそ1時間、ウォーキング中の鈴木議員は「息が切れるのと、すべての行動をゆっくり、丁寧にしようと思う。絶対に命を子供守るために転びたくないなと。正直言うと、いま私は荷物を一つ持っていますが『持ってよ』と言いたくなってしまう。これは全員やった方がいいと思う。『少しの時間でこんなにいろいろ思うのか』と気づく」と話す。

「妊婦の大変さを痛感」「荷物を持ってと言いたくなる」“妊婦体験”した自民党議員に密着
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 さらに党本部の階段を上ると、鈴木議員は「はあー……ちょっと、休憩していい?」と疲労困憊の様子。「うちの妻のおなかが大きかったときに『もっと優しくしてあげなきゃいけなかったな』と思う」と後悔を口にした。

 息を切らし、休みながら、なんとか5階から9階までの階段を上りきった鈴木議員。帰宅しても妊婦に休みはない。大きなおなかでキッチンに立ち、料理をする。

「腰がつらいです。最初は感じなかったけど、やっぱり半日経つと腰がきついなと。だんだん疲れてきた。『もうちょっと労わってよね』と言いたくなる気持ちが今日はすごくよく分かる」

 7.3kgのおなかの重さ。たった1日着けただけでも、妊婦の大変さを痛感した鈴木議員。生活する上で、配慮できていなかったことがたくさんあったと話す。

「『これ大変なんだろうな』と思っても、実際は違うことがある。たぶん、気づいていないことがまだまだあると思う。少しでも気づけたらいいですよね。このおなかの大きい状態で、すでに私は話していて息が上がっているわけですよ。妊娠をして『女性活躍』と簡単に言葉では言うが、今の社会システムの中で、どのようなケアが必要なのか、普通に残業が長くていいのかなど、そうしたことにも結び付くのではないかと思う」

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 一方で、体験しているのは“体の重さ”だけ。“命の重さ”は経験していない。「選挙前のパフォーマンスではないか」という意見に対しても、鈴木議員は「やらないよりはやったほうがいい」と断言する。

「いい経験、いい勉強させてもらっている。本当はうちの子供が生まれる前にやるべきだった。これは一人でも多くの人にこういう(体験の)機会があったらいい。それは国が用意するべき話なのかもしれない」

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

【映像】自民議員1泊2日の「妊婦体験」
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